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レヴィ=ストロース入門 (ちくま新書)

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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この本から入門してよかった ★★★★★
”神話”についてのレヴィ=ストロースの研究について、概要を掴んでおきたいという目的
で、この本を購入しました。
私はユングの深層心理学や、エーリッヒ・ノイマンの「意識の起源史」から、
神話について考えを巡らしてきたのですが、『構造人類学』の視点が目新しく、
それが面白くて、(入門といいながらも)いささか難解な本でしたが、最後まで
一気に読んでしまいました。

「悲しき熱帯」「親族の基本構造」「神話と意味」「野生の思考」などなど、
レヴィ=ストロースの主要な著作の”核”の部分を、著者は丁寧にまとめ、説明してくれて
いるので、レヴィ=ストロース自身による著作を読む前に、この本を読んでおくと、
よりスムーズに主旨が把握できると思います。
著者も言っているとおり、解釈や捉え方は十人十色。解説本といえども、レヴィ=ストロース
自身の意向を100%正確に伝えることはできない。
本書の著者の捉え方とは少し違った見方ができるような柔軟性を保ちながら、
レヴィ=ストロース自身の著作に挑みたいと思いました。
平易な内容に難解な文章 ★★★☆☆
内容を簡単に記そうとする、著者の努力を感じる。
しかし文が解りづらい。悪文と言っていいとおもう。
そのために、書いている内容以上に難解さが上がっている。

難解と感じる人と、簡単と感じる人がいるのは、平易な内容に難解な文章という組み合わせから来ているのだろう。

よく読んでみれば、解りやすいとも思う。
残念な本。

インセストタブーについての考え方や、神話分析については面白かった。構造主義についても、何となくわかったような、気もしなくもない。
「入門」と言っても、かなり難しい ★★☆☆☆
 「入門」と題の付いた本ですが、最初からかなり難しいことが書かれていて、素人が電車の中で気軽に読めるような本ではありませんでした。図書館で借りて読みましたが、読みこなせそうもないので十数頁でギブアップして返却してしまいました。
 レヴィ=ストロースの著作をかなり読んだことのある人が、考えを整理するために読むのならいいかもしれませんが、「この本をとっかかりにしてさらに他の著作を読んでいく」という目的には適しません。
 レヴィ=ストロースの思想を分かりやすく伝える本としては、レヴィ=ストロース講義 (平凡社ライブラリー)あるいは構造・神話・労働 (新装版)―クロード・レヴィ=ストロース日本講演集のような、日本人向けの講演を収録した本が良いと思います。
 その他レヴィ=ストロースの関連本では、見出された「日本」―ロチからレヴィ=ストロースまで (平凡社選書)は素人にも読みやすかったです。
これであなたも構造主義がわかる!? ★★★★★
わりと珍しいレヴィ・ストロースを専門に扱った本(他には「現代思想の冒険者たち」シリーズぐらいか)。
レヴィストロースの思想のうち、誤解の多い点、わかりにくい点がきちんと書かれており、読みやすい。

特に漠然としたイメージのままあふれかえっている「構造」がきちんと説明されているのはうれしい。
「構造」とは、体系や関係ではなくて、体系にある変換を行っても不変であるものを指している。
これを、本書では魚の絵を伸び縮みさせて説明しているが、非常にわかりやすい。

もう少し難しく言えば、例えば1次変換ならば直線は直線に移るため、これは1次変換においては構造である。
しかし、反転ならば(中心を通らない)直線は円に移るため、「直線は直線のまま普遍である」という規則は反転においては成り立たない。
このように、変換と構造はセットなのである。

それにしても、レヴィ・ストロースは数学的な事柄に詳しい。
他にも、例えば親族の基本構造の説明でクラインの四元群を用いている。
これは、他のポストモダニストが数学や科学を濫用し、ソーカルに痛烈に批判されていたことを思えば、レヴィ・ストロースの知見の正確さは驚く。


レヴィ・ストロースの本をちゃんと読んでみようかな、という気を起こさせる本でもある。
彼の本に取り掛かる前に軽く読んでおくのもいいと思われる。
目からうろこ ★★★★★
読者にとって分かりづらいと思われるところをしっかり押さえて、きちんと分かりやすく説明してくれている本。特に、「構造主義」の定義については非常に分かりやすかった。構造主義に関する本を既に二冊読んでいたにもかかわらず良く分からなかったことが手際よく説明されていたので、ホント、目からうろこだった。
それに、レヴィストロースに関する誤解などについても、ちゃんと、誰がどういうことについてどんなことを言っており、それがどういうふうにずれた批判となっているのかなどと、しっかりと着実、客観的に論が展開されているので、説得力がある。

こういう分かりやすい展開ができるのはやはり、それについての全体像と中身をよく把握できてるからなんだと思います。この方はきっと教え方が凄くうまいんだと思います。