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フーコー入門 (ちくま新書)

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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最初のイメージ作りに ★★★★☆
ことがら自体の深さもあり、また内容が凝縮されていることもあり、読後に「人に説明できるレベルで、理解できた」といえる人は少ないかもしれない。しかし通読するのはさほど難しくないので、「大まかなイメージをつかめた」といえる人はかなり多いだろうから、実際の著作にあたる人が予備知識やイメージをつくるには有用で良質な入門書だと思う。
フーコーに近づく大きな可能性 ★★★★★
以前、意欲満々で図書館にいき、『狂気の歴史』と『監視と処罰』を借り出しました。いっぺんに。『狂気の歴史』は何とか三分の一読みましたが、量の多さと翻訳の分かりにくさに引っかかり、放り出しました。『監視と処罰』のほうも五十歩百歩の結果でした。それでも橋爪大三郎や内田樹の著書から得た刺激はまだふつふつとしていて、何とかフーコーをもっと知りたいと思い、出会ったのがこの本です。他の方も書いてらっしゃるように、すいすい読めます。頭の中のフーコーの引き出しが、著作ごとに少しずつ整理され、自分なりの疑問もわいてきて、楽しい読書になりました。
この本では翻訳されていない著書、講義録にも細かく目をこらしたこのフーコー入門は、フランス語に堪能な研究者ならではのもので、フーコーの思想が、彼自身の肉体そのものから生まれ、ひとつにとどまることなく、苦悩しつつ前進していった過程も身近に感じられました。本当に思想とは、人の肉体たる脳から生まれるものだということを実感した時間でもありました。
個人的には「知の考古学」の章にちょっと苦労しましたが、ここでとりあげられている「言葉と物」は、これから読んでみたい著作として、リストアップしました。
中山さん、ありがとう。
明快なフーコー入門 ★★★★★
最近「言葉と物」を半分ほど読んだのだが、今ひとつ解りにくく、現在中断している。
そんなときこの本に出会った。やはりこのくらいの入門書に目を通してからの方がよ
かったと痛感。実に手際よく重要な観念や独特な用語について解きほぐしてくれてい
る。それでもディスクールとエノンセとアルシーヴあたりは少々難しい。「ディスク
ールとは、その時代において人々が正確に言いうるであろうものと、実際に言われた
ものの差異によって構成される」なんて歯ごたえがあり過ぎる。
それでもお蔭でまた「言葉と物」に取り組む意欲が湧いてきた。ほかの著作も読んで
みたい。主要著作は7冊ばかりなので頑張れば全巻読破も夢ではないかな(笑)
素人でも視点が変わる ★★★★★
哲学の専門家ではありません。ド素人です。
そんな私でも読めます。内容も凄く面白いです。

哲学といえばいくら入門書でも、自分の解釈を説明するばかりで
ちっとも内容が把握できないものが多いです。
内容の質を落とさないのは素晴らしいですけど、難しすぎる。
でも、本書はその質を落とさず素人にも分かる言葉で書かれています。


これを読むと社会、学校、その他の身近なもの、の監獄性を考えるようになりました。
何気ない生活の視点や思考が変わってきます。
近代の権力に抗う方策 ★★★★★
 ミシェル・フーコーの思想に関する簡潔なまとめ。その中で、フーコーの指摘する近代の福祉国家の権力の特徴について、次のように述べる。フランス革命以前は、王は、死を与える権力であった。革命による王の死後、市民社会の権力は、生を与える権力〈生−権力〉に変質する。社会が生物体のように存続することを自己目的化し、社会の構成員をよりよく〈生かす〉ことが重要な課題となる。こうした近代の権力は、かつての規制する権力と異なり、他者との関係の網目から発生するものである。
 フーコーは、近代の権力に抗う方策として、(1)自己と自己の欲望を放棄しないこと、(2)真理の概念を放棄し、それをゲームとみなすこと、という2つの可能性を示唆する。正常性と規範性を強調する社会に対し、自己の欲望の充足、生存と幸福の実現を求める権利を対置すること。真理は絶対的なものではなく、自由な主体の行為としてしかあり得ない−−全ての主体は、自分なりの真理の確立に参加することができること。これらが、権力を変質させ、この社会の「仕組み」を変えることにつながるのだ。