高校生レベルの英語でWritingの初歩的なコツの習得に集中してわかりやすく。おススメです。
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洋書ですが、8-12歳向け。例文に生き物や珍しい民族の名前などが出てきたりするので、辞書なしというほどではありませんが、かなりやさしい英語です。ページ数も少ないので負担になりません。高校1、2年レベルの英語力で十分読破できると思います。Writing練習部分についても、あらかじめ素材がわかりやすくバラして提供してあるので、たいした英語力は必要ありません。
内容は大変良くできています。具体的です。英文のWritingの基本的なコツを、例文を中心にWorkBook形式でわかりやすく理解できるようになっています。模範解答も載っていて、自習で十分こなせます。
前半は Paragraph Writing の基本ルールに従って例文を読んで分析する練習が中心です。英文の基本構造とルールを学びながらどのようなところに注意して読んだらよいかということを理解できるという点で読解力をつけるためにも役に立ちます。後半のWriting部分に関しては、例えば、アンネ・フランクについて説明した複数の箇条書きの説明を、前半で学んだParagraph Writingのルールに沿って自分なりにつなげて自分の文章として完成させてみる、という練習をやります。
著者は、子供の頃にWritingに関して授業で嫌な思い出があり、先生になってからもWritingに悩む子供達を見たことがきっかけで本書を書いたようです。それだけのことはあります。簡潔でわかりやすい内容ながら、実戦向きの入門書としてよく出来ています。
ひとつ問題なのは、価格です。現地価格だとそれほど高くはないのですが。
尚、本書はあくまでも子供用です。本書で入門レベルを終えて、Business Writing やAcademic Writing の基本について学びたいという方には、大人用ですが非英語圏出身者向けに書かれてある Paragraph Writing 教材として、"The Process of Paragraph Writing"を、お勧めします。また、子供向きの易しい英語で、Writingのプロセスの全体をざっと確認したい場合は、"Ready, Set Write!: A Student Writer's Handbook For School And Home (Time for Kids Writer's Handbook)"が良いです。