わたしはスノッブ修行中。死ぬ時はディオールの屍衣を。
★★★★★
91年に亡くなったフランスの伊達男セルジュ・ゲンスブールの兄貴分であるボリス・ウ゛ィアンば何と言っても『日々の泡』そしてスノッブ!サンジェルマン・デ・プレのオープンカフェで、通り過ぎる女子どもを偉そうに採点し、遊んでいた姿を彷佛させるような、シャレと皮肉と気取りが混ざった作品集。当時のジャズ界をうかがわせる批評(あとがきより)と、名作「ぼくはスノッブ」「脱走兵」などの詩とシャンソンも収録。ワタシは「ぼくはスノッブ」を高校時代に読んで以来のファンだったが、手もとには詩集は無く、久しぶりに書店でこの本を開いた頁の「娘たちよ、結婚はやめなさい」を読んで迷うことなくレジへ進んでしまった。その詩の“月に4回はオトコを替えろ、金を巻き上げてマットレスの下に貯めろ。それで50歳になった時バカだがかわいいオトコが買える”という女にとっては結構キツイフレーズに参ってしまった。他にもタイトルに『醜い奴らは皆殺し』とか、『墓につばをかけろ』なんてあって、まあ、そんなヒトなんですよ。ウ゛ィアンは。(毒蝮三太夫氏にけなされて喜ぶお年寄りみたいな感じと言えばお分かりか?マゾのつもりは無いが。)
訳詩もなかなかイカしている。