レトロハッカーズ第36巻
アラン・チューリングは純粋な数学者でありながら、工学者のセンスももっていた。そのため、彼が仮想したチューリングマシンはやがて、現実の電子計算機ACEとなって現実のものとなる。しかし、チューリングは、コンピューターの設計としてチューリングマシンを考案したのではなかった。なぜ、チューリングマシンは生まれたのか。さらに、チューリングはヒトラーのエニグマ暗号にどのように対決したのか。チューリングの生みだした機械を道案内に、彼の思考をたどる物語。
図版27点収録。

目次
チューリング本はむずかしすぎる！
“コミュ障”だったアラン・チューリング
危機を迎えていた数学
ディオファントス方程式に挑んだチューリング
不完全性定理に挑むために生まれたチューリングマシン
すべての問題を解けるチューリングマシン
チューリングマシンにも解けない問題が存在した！
“エニグマ”（謎）に挑んだアラン・チューリング
ポーランドが作成したエニグマ設定データベース
アラン・チューリングが考案したクリブアタック
エニグマを上回る複雑さのタニー暗号
コンピューターの原理を備えていた万能チューリングマシン
いよいよブレインをつくるぞ！
誤解されているチューリングテスト
イミテーションだったチューリングの社会的人生