レトロハッカーズ第39巻
史上最も成功した電子デバイス、iPhone。アップルがMac、iPhone、iPadといったデバイスに到達するまでには、さまざまな先駆者たちのビジョンの積み重ねが必要だった。メメックスから始まった「パーソナルマシン」の流れをアップルは受け継いだ。また、ゼロックスパロアルト研究所のアルトからどのようにMacのインタフェースが生まれたかを比較する。ブッシュのメメックス、エンゲルバートのNLS、アラン・ケイのAlto、スティーブ・ジョブズのLisaと、パーソナルマシンの源流をたどる物語。図版40点収録。

目次
ビジョナリストたちが共有する“夢”
アップルが実現したユビキタス
機械化された脳細胞＝メメックス
執務の必要から生まれたメメックス
タブレット的な発想だったメメックス
ヒトは進化しないと、情報社会から落ちこぼれてしまう
コンピューターの封建時代＝時間分割方式
電子部品の小型化に限界はない
NLSの開発とマウスの発明
重要な発明だったコードキーセット
歴史的な90分のデモから未来が始まった
早すぎたエンゲルバートのNLS
サザランドのスケッチパッド
オブジェクト指向という新しい考え方
合理的な働き方を模したオブジェクト指向
積み木遊びのようにしてプログラミングする
タイミングがよかったパロアルト研究所の設立
あらゆる世代の子どもたちのためのダイナブック
ダイナブックはノートPCではなくタブレットだった
未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ
絵とマウスで操作するコンピューターAlto
アップルを買収しようとしたゼロックス
アップルが進めた3つの次世代プロジェクト
伝説となったジョブズのパロアルト訪問
決して快適ではなかったAltoのマウス操作
大改修されたLisaのインタフェース
ドイトの話：ユーザーこそ最良の教師
合理性よりも文化が決めるインタフェースの正解
“複雑”を“単純”に変えていくアトキンソンの魔法
ビジョナリストとして超一流だったジョブズ
iPhone、iPadに受け継がれたビジョナリストたちの“未来”