『諸世界の論理』『サルコジとは何の名前か?』とともに邦訳を望む。
★★★★☆
アガンベン『ホモ・サケル』(邦訳pp.38)で紹介されていて興味を持った。
強制法(forcing)なる真理を類推する技法はよくわからないが、集合論を存在論に当てはめるのは妥当だと思う。
ただし、ドゥルーズの言うように多と数は違う。複数性の獲得にはカント的な批判哲学がまだ有効だと思う。
アガンベンが紹介していた、代表なき現前を特異な項(singular)、現前なき代表を突出物(excrescence)とする視点は面白い(pp.99)。
『哲学宣言』に短い紹介が載っているが(遠藤健太氏の解説が秀逸)、やはり原典の邦訳が待たれる。