「展覧会の絵」以外も最高に素晴らしい
★★★★★
もちろん「展覧会の絵」が目当てで聴いたのですが、バッハの「トッカータ,アダージョとフーガ」もグリンカの「ひばり」も本当に見事です。
バッハ作品は、低音の完璧な構造が素晴らしいと同時に、崇高な高音が印象的です。一転して「ひばり」は、抒情的な究極の美しさで涙を誘います。当然のことながら「展覧会の絵」は大迫力であると同時に繊細で、イマジネーションの世界を豊かに広げてくれます。
ライナーノーツのコメントに一言。バッハとムソルグスキーの間に「ちょっと一息」的に入っているように書かれていた小品の「ひばり」ですが、こんなに美しい演奏を聴きながら一息つける人なんているんでしょうかね。
聴く側の心(の深い部分)をつかんで離さないキーシンのピアノでした。星5個では足りません。
リアリスティックな演奏
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綺麗な音というよりも、
徹底的にリアリスティックさに拘った
写実的な演奏だと思いました。
イマジネーションも素晴らしく、
技術的にも、自由自在に何でも出来てしまうし、
凄い演奏です。
ピアノがオーケストラになったような錯覚すら覚えるキーシンの表現力のすばらしさ ・ ・ ・
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ムソルグスキーの音楽と言うよりは、いい意味でキーシンの展覧会の絵といった方が良い、彼のセンスと主張が、そのまま音楽になったような演奏です。
ピアノはかくもすばらしい表現力を持った楽器である事を再認識させられました。オーケストラ版ではありえない、一貫したスタイルと表現のセンスの良さが万全に発揮された演奏です。
あまりの音の大きさにピアノがぶっ壊れるのではないかと思えるような局面ですら、その音はどこまでも透明で、クリヤーです。ひとつひとつの音がすべて美しく、真珠やダイヤモンドのような美しき音の塊がピアノから空間に放出されているような錯覚すら覚えてしまいます。
キーシンの表現力とタッチ、ダイナミズムはすばらしく、ピアノはまさに小さなオーケストラになったようです。
オーケストラ版を聞き飽きてしまった方、ピアノ演奏が好きな方、ピアノの表現力を知りたい方におすすめします。
上手い、上手すぎる!
★★★★★
キーシンが始めて日本にやってきたときは、その演奏からは
なんとなくひ弱さが感じられ、良い印象を持ちませんでした。
しかし、こんな大ピアニストに育つとは!
グリンカ作曲バラキレフ編曲の「ひばり」では、細かい音の中から
悲しいメロディーをとても美しい音で浮き立たせています。
こんなに上品で美しい演奏は、そう出来るものではありません。
このCDの目玉、「展覧会の絵」も驚くべき演奏です。
キーシンは強い音を出すときに、決して乱暴に鍵盤を
たたきません。それなのに、強い音の説得力は十分です。
音の芯が強いというか、音圧が強いというか・・・。
ピアノがどうしたらよく鳴るかを、天才的に把握しているのでしょう。
もちろん、技術も天下一品です。
キーシンは今後がとても楽しみなピアニストです。
キーシンの才能をいち早く認めたのは、カラヤンでした。
やはりカラヤンの音楽的才能の発掘眼は本物だったのです。
展覧会の絵のピアノ版のCDは持っていないという方も、
決して買って損はないCDだと思います。
これが・・・
★★★★★
妹がグリンカのひばりを弾く際に購入しました。ほかのピアニストの
演奏も数多く聴きましたが、断然キーシンのがよいでしょう。
本場ロシアの演奏だからということもありますが、テクニックも圧巻です。
展覧会の絵を聴くために購入する方(弾く方なら別ですが)
はオーケストラ版を聴いたほうがいいでしょう。
もちろんキーシンの円巣はいいですが、聴くだけの目的ならば
オーケストラのほうがおもしろいですよ。