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The Dying Animal

価格: ¥1,105
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Vintage
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40歳年下の女性に魅せられた大学教授の苦悩 ★★★★☆
芸術全般の批判家、Davidが、大学での教え子である美しいキューバ人のConsuelaに目をつけて、計画通りにパーティーで親しい仲になるが・・・。Conseulaの魅力にどんどんとはまっていくDaivdが、理性と知性を失わないように自分を見失わないように葛藤しながらも、しかしConseulaに溺れていく様が言葉巧みに描かれている。ストーリーラインはいたって単純で、ただただ美しいConsuelaにDavidが没頭してしまい、なんとか自らを取り戻そうと苦悩するものの・・・という感じ。そこに語られているのは、DavidのConsuelaに対する「愛」ではなく、いかに彼女の美しい身体(特に胸)が彼を支配してしまうかという、「愛の虜」について。Daivdは62歳、Consuelaは24歳という年齢差が、その年齢さを十分に認識していることが、Daividの知識と知性と肩書きが、2人の関係の先を見えないものにしてしまう。なんとか関係を断ち切ったDavidだが、6年後、Consuelaから突然電話が・・・。
Philip Roathは「アメリカ人が読んでも難しいという」と聞いていたので読むつもりは全然なかったけれど、映画Human Stain(邦題「白いカラス」)を見て、なかなか面白かったので、彼の作品も読んでみたくなり、こちらも映画化されているということで、たまたま入手できたこの本を読んでみた。最初は、単純な話だったし、「それほど難しくもないじゃん」と思ったものの・・・・・・だんだんと観念的な話になってきて、語彙だけではなく著者の思想(言わんとしている概念)が難しくて理解できなくなってきた〜。60年代のヒッピームーブメントによる性の解放とか、自分の息子と自分の確執とか、その当たりの思想を理解するのが特に難しかった。ただ、Consuelaの自分に対する「支配」(自分が彼女に束縛されていること)などは、「愛」という一言で終わらせず、その葛藤が非常によく書き尽くされていたと思う。一見、ただのエロティックな話を、ここまで哲学的、文学的、美学的に昇華させてしまうのは、やはり筆者の筆力の賜物かと。さっそく映画を観たくなってしまった〜!
通俗なストーリーに難解な文体 ★★★★☆
 映画化もされるぐらいだから、語られている事柄は通俗的である。しかし、英語がハンパではない。ナボコフもなかなか凝った英語を書くが、なにせ英語は彼の母国語ではない。ロスの英語を読むと、なるほど、ネイティブの難解さはこんなものかと思う。知らないうちに物語が進んでいる(笑)。
 読み進むにはホネがおれる。しかし、その苦しみは、無駄ではない。本作を読むかぎり、映画化のキャスト、とくに語り手であり、主人公であるケペシュは、ベン・キングズレーでよかったのか疑問に思う。