著者は法律科目の解説書を数多く出版していますが
親切すぎるほど丁寧な解説がなされているため
各種試験受験者に重宝されています。
本書は民法の全体に渡って、64のケーススタディと
18の司法試験の問題を取り上げて解説しています。
ケースは生活に身近なものが選ばれているので
意外と熱中して読めるのではないかと思います。
ただ、新書サイズにこれだけの内容を詰め込んだため解説はやや不十分で
民法をあまり知らない場合理解できない部分もあると思います。
もっとも、文庫・新書サイズで民法を勉強できる本は今まであまりないように思うので
法学部や法科大学院に興味がある高校生や学生には
ちょうどよい手頃な入門書になるでしょう。
なお、章末の司法試験の問題は、本文で事前に説明してない知識も含まれているので
復習用というよりは解説の素材です。