1998年。すでに渋谷系の波は去り、新鮮な日本語ロックが――たとえばすでにサニーデイ・サービスが一定の評価を得ていた、そんな時代にリリースされた稀有な才能を持った兄弟ユニットの記念すべき1stアルバム。極端に言えばロックバンドとDJがパッツリ、その存在意義を二分してたような時代に、ジャパニーズ・ニュースタンダードというべきポップスを誕生させたこの作品の意義は大きい。後に、より複雑怪奇になってゆくアレンジや歌詞に比べると、まだまだ薄味だが、兄・高樹のエロティックで変態性も覗く恋愛感や、80年代のアメリカ文学をさらにひねったような弟・泰行の世界観は早くも確立。「双子座グラフィティ」「冬のオルカ」など初期代表曲多数。(石角友香)
ポップス界に風穴を開けた記念的1枚
★★★★★
このアルバムの凄さを語るのも今更感が強いですが・・・
全編聞いた時にすぐ感じたのは「これが1stとは恐ろしい」でした。
楽曲は単品でどれも聴いてましたが。
デビューアルバムで捨て曲が無いアーティストはインスト・ポップス含め
稀に居るといったカンジですが、ここまでハードローテに耐えうる
かつ聴き減りしないデビューアルバムは初めてかもしれません。
個人的には、肩の力が抜けていることが勝因な気がします。
ジャンル・作風柄そうとも言い切れませんが。
日本のポップスのニュースタンダードを作ったと思います。
未だ肩を並べるアーティストが居ないのは個性とクオリティが物語ってます。
後生に残る名盤!!
★★★★★
キリンジを初めて聞いたのは友人の勧めで2ndアルバムを購入した時です。 それ以後3rd→1st→7th→6thと聞きましたが、やはり1stのペーパードライバーズミュージックがダントツでいい!! 入りは「双子座グラフィティ」、掴みやすくポップで聞いていて飽きない。 また「風を撃て」や「冬のオルカ」はインディーズ時代に出したシングルであるが、私的にそれより重みがありさらに洗練されていると言える。 私の一番好きな曲は実は「五月病」。 なんだか情景がありありと浮かんできて、ほのぼのとしている。 キリンジには合わないかもしれないけど。 まぁ全ての曲が必聴のすばらしい曲です。キリンジは4th以後、洒落っ気染みてどうもなれないので、1stから3rdのちょっと素朴な感じのほうがすきです。また特にその中でもペーパードライバーズミュージックが群を抜いていると思います。 聞いて損は絶対にありません。
世界1st大賞!!
★★★★★
こんなにも名曲満載のファーストアルバムは過去に例がありません。日本語のポップスのグレードをグーンと上げた、歴史的にして世界的な究極の名盤。中毒性がハンパないっす。でも廃盤なのでしょうか?ワーナー暫定名盤セレクションとかいってたのに・・・。キリンジのアルバムは全て市場に残すべきです。
キリンジに出会えた幸せ!
★★★★★
キリンジを聴くたび、「どうしてこういいんだろう!」と思ってしまう。ほとんどのアルバム(3とFor Beautiful HL以外:顔がこわくて)を持っていますが、やっぱり安心感と心地良さでいったらこのファーストアルバムが一番ですね。幸運にも1998年の発売と同時に出会ったのですが、以来、秋になると必ず聴きたくなる一枚です。それだけ色褪せない。個人的には「太陽の午後」がお気に入りです。♪うつらうつら眠たくなってしまうよ だけれどどうか起こさないで〜というフレーズを聴きながら紅葉の山々をドライブするのがおすすめ! 最近にみられる毒気やひねりも抑えられ、ひたすら優しい気持ちになれます。メロディも美しく、全体の統一感もよいです。ホリゴメ兄弟に感謝。
今もなお
★★★★★
高校生だった自分も今やペーパードライバーとなった今ですが、なおも飽きることなく聴き続けているこのアルバム。
本当に色褪せることのない見事な音作りにただただ感服です。
そして歌詞を大切にしている。
日本語のイントネーションに沿って曲が作られているんですね〜。
是非歌詞を、かみ締めて聴いてみてください。