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ダライ・ラマ ゾクチェン入門

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 春秋社
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ゾクチェンの素晴らしい解説書 ★★★★★
ゾクチェンの中で言われている存在の本質であるリクパについて解説しています。
リクパそのものは体験して知るべきものですが、あらゆるものに浸透し、すべての人のこころの基盤として存在すると説かれています。
とても平易な言葉で書かれていて読みやすいです。
ゾクチェンというチベット仏教の高度な教えについて、比較的手ごろにまとまった講話集です。
チベット仏教の基本的な教えについても基礎として説いています。
どんなものでも基礎が確立されていないとしっかりしたものになりませんから、その点、
本書は必要なことをしっかり提示しているとおもいます。
最近は安易な精神世界的浮つきを書いた本がおおいですが、この本はお勧めできる良書です。
聖者.zipが如来蔵・仏性、聖者.exeがゾクチェン ★★★★★
『知恵の遙かな頂』(ラマ・ケツン・サンポ著)は、「9世紀のチベット人ヴァイローチャナの系譜(セムデとロンデ)と北インド人のヴィマラミトラの系譜(メンガクデ)が合流して、今日のゾクチェン(テクチュウーとトゥゲル)が形成された」と述べる。従って、9世紀のチベットには、3世紀の中観思想と如来蔵思想、5世紀の唯識思想、7世紀の密教思想など、インドの大乗仏教すべてがもたらされたと考えられる。
そうした前提を頭に入れて本書を読むと、根拠の乏しい伝説や伝統的な解釈を鵜呑みにしないダライ・ラマ猊下の論理的で真摯な取り組み姿勢にインスパイアされて、仏教史におけるコンテクストに気づくことができた。

コンテクストを解く鍵は、『大パリニッパーナ経』でブッダ釈尊が述べた「この世で自ら(が体得した教え)を島とし、自ら(が体得した教え)を拠り所として、他人(が体得した教え)を頼りとせず、(自らが体得した教えの元となる)法を島とし、(自らが体得した教えの元となる)法を拠り所として、(自らが体得した教えとは無関係な)他のものを拠り所とせずにあれ。」である。( )内は私が補足した。
その遺言に忠実な後世の弟子たちが、アーガマに伝承されたブッダ釈尊の教・法を徹底思考して、小乗や大乗、あるいはゾクチェンの思想を発見した(気づいた)のだと思われる。

一例を示す。
パーリ律蔵『大品』の「ヤサの出家」によれば、“仏陀釈尊が在家の青年ヤサに「施・戒・生天」を説き、ヤサが業報思想を理解し、因果の道理を正しく信ずるようになると、四聖諦を説いた。その結果、ヤサに塵なく汚れなき真理を見る眼(清浄無垢の法眼)が生じ、初歩の聖者(シュダオン)となった。同じ説法をもう一度聞いた時、執着を離れ、心が諸々の漏より解脱して、阿羅漢となった。”とある。つまり、凡夫が頓悟によりシュダオンや阿羅漢になったのである。凡夫が四沙門果になったのだから、凡夫には聖者.zip がある筈で、四沙門果になると解凍された聖者.exe がインストールされて機能するかのようである。
聖者.zip を如来蔵・仏性と命名し、聖者.exe の最終段階をゾクチェンと命名したと考えれば、仏教史のコンテクストが明確になる。
『第四部 すべての乗の頂点』はとても分かりやすい ★★★★★
「編者による原註」において『ミパム―確実な知の灯明』を引用紹介していて、ゲールク派が最高とする中観帰謬論証派を金科玉条のようには持ち上げない姿勢にとても好感が持たれる本である。

ダライラマ14世はナーガルジュナを師と仰いでいると公言しているが、ツォンカパ創始の派に属しながら、それでもチベット全域で伝統的に発展してきた仏教各派の素晴らしい面を学ぶ姿勢をとっています。頭が下がる思いです。

しかし彼はごく最近まで日本に仏法の本質的教えが伝わってそれが伝統的に修習されてきたという見解に立っていませんでした。自国やインドに伝えられる仏法こそ最高の道であると尊崇する姿勢は好ましいものであるけれども、かつて彼は日本に正しい仏法を伝えたいといった不遜な言葉も発していた。

このような言動を見聞するとわたしは彼を称賛する気持ちが減退した時期がありました。

しかし最近彼は以前に抱いていた日本に仏法の真髄が伝わっていないのではないかという思いを修正する経験をされたようです。このような素直な姿勢に感動し、改めてこの『ダライラマ ゾグチェン入門』を読み返してみました。

すると『第四部 すべての乗の頂点』に展開されているダライラマのゾクチェンに対する造詣の深さにとても感動しました。

本当にダライラマは仏法を学ぼうとする謙虚な方なのだなぁ と改めて尊敬の気持ちが沸き起こってきました。学ぶべきは彼の謙虚な姿勢であろうと思いました。

ただし、導師の必要性を強調している権威主義はいただけないなぁ と思います。
ゾクチェン入門 ★★★★★
ゾクチェンの中で言われている存在の本質であるリクパについて解説しています。
リクパそのものは体験して知るべきものですが、あらゆるものに浸透し、すべての人のこころの基盤として存在すると説かれています。
とても平易な言葉で書かれていて読みやすいです。
ゾクチェンというチベット仏教の高度な教えについて、比較的手ごろにまとまった講話集です。
チベット仏教の基本的な教えについても基礎として説いています。
最近は安易な精神世界的浮つきを書いた本がおおいですが、この本はお勧めできる良書です。
ゾクチェンの正統性について ★★★★★
 ゾクチェンは主としてチベット仏教のニンマ派において伝達されてきた教えで、同派内では悟りに至るための最短最速の道として尊ばれています。しかし、その教えに対する他派からの非難がいろいろとなされており、現代日本の仏教学者の中にも、否定的な見解を持つ人々は少なくありません。

 このような状況の中で本書は、ゲルク派であるダライ・ラマによって書かれた、きわめて貴重なゾクチェン擁護の本であると言えると思います。ゾクチェンにおける「リクパ」は、秘密集会タントラにおける「光明としての心」、カーラチャクラタントラの言う「遍満する金剛界」にほかならない、という見解のもとに、それぞれの道の手法の差異を指摘ししつつ、ゾクチェンの正統性が説明されています。本書のこのような価値、とりわけ第四部のそれを理解するにはチベット仏教全体についてある程度の予備知識がないと無理だと思われますが、入門書として読みたい方は、付録と第三部から読まれるのがよいと思います。