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チベット密教の瞑想法

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法蔵館
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真言密教の「阿字観」との類似が興味深い ★★★☆☆
瞑想に興味があって20冊程度あたってみた中の一冊。

チベット密教には師から弟子へと1200年に渡り口伝でのみ伝えられてきた秘密の教義がある。これを「ゾクチェン」という。すべての仏教の究極の頂点であり、一切の密教の精髄だという。本書はゾクチェンの教義とその修業法としての瞑想を説いたものである。

ゾクチェンの瞑想修行には昼の瞑想と夜の瞑想がある。昼の瞑想は、青空を見つめ青空と一体になる「青空の瞑想」。夜の瞑想は、眠るときに眉間に豆粒大の白いア字もしくは5色の虹色に光る輪をイメージする「黄昏の瞑想」と、目覚めたときに同じく白いア字をイメージしながらアを発声する「早朝の瞑想」。そのゴールは、瞑想中に現れる音、光、光線のなかに仏を見ることである。

瞑想の方法としては典型的なサマタ瞑想で、特に真言密教の「阿字観」との類似が興味深く、本書でもその点については詳細な考察を加えている。また青空の瞑想はオーストラリアの先住民族アボリジニに極めてよく似た方法があるそうだ。

著者はチベット密教の高僧で、亡命してアメリカやヨーロッパの大学で講義した内容が本書の元になった。チベット密教の教義に重点が置かれていて、瞑想の実践としては、例えば呼吸法の説明がないなど記述は十分とはいえない。が、教義を体験するための瞑想は、独力で行うのではなく「上師=グル」の指導を受けることが前提だから、これでよいのだろう。