メギーのパパのモーは、すごくすてきだけど時々困った才能を発揮する。パパが本を朗読すると、登場人物に息がふきこまれるのだ。そう、文字どおり。モーが自分の能力に気づいたのは、メギーがほんの赤ちゃんだったころだ。『Inkheart』の本をとても情感をこめて読んでいたら、本の悪者たちが家に現れ、目をぱちぱちさせながら悪態をついたのだ。ところがもっとひどいことになってしまった。カプリコーンと手下のところを読んでいたとき、あやまってメギーのママを物語のなかに入れてしまったのだ。
さて今はうら若きレディーに成長したメギーは、絶対に本を読んでくれないパパの、奇妙で強力な能力のことは何も知らない。「ネコに鳥を与えて八つ裂きにする様子を楽しむ」くらい邪悪なカプリコーンは、その能力を悪用しようとモーを探しつづけている。その果てにカプリコーンは気づく。モーを山奥の隠れ家におびき寄せるには、愛娘をエサに使うのが一番ではないか!
コルネーリア・フンケが本と本好きに捧げる、想像力に富んだお話。この本は、大ヒットしたデビュー作『The Thief Lord』のファンや、同じようなテーマで書かれたロデーリック・タウンレーの『The Great Good Thing』が好きな子どもたちを、きっと楽しませるだろう。(10~15歳向け)
(Jennifer Hubert, Amazon.com)
映画も出たので,先に映画を見てから読むのもよいかもしれません。
★★★★★
魔法の力を必ずしも自分のために使うことができなかったモー。
その娘のメギーは、父親と同じ力を持つことを知らないでいた。
「なんでも思う通りになるのが魔法だ」ということではないことを、嫌と言うほど思い知らされる。
親娘が、不思議な世界の中に取り込まれていってしまうのと同じように,
読んでいる自分も不思議の世界の中にはまって行きました。
続刊の「魔法の文字」まで、一気に読みました。
ダレンシャン、ハリーポッター以来の速読できた物語です。
映画も出たので,先に映画を見てから読むのもよいかもしれません。
未熟で半端
★★☆☆☆
主人公を含め登場人物が皆思考も行動も未熟で半端、読んでいていらいらしてきます。
所詮世の中とはそのようなもので、半端な人間が少しでもまともになろうとあがく所に物語は生まれるのかもしれません。
しかしこの小説は、物語全体を俯瞰してみてもやはり未熟で半端との印象を禁じ得ません。
一寸がっかりの作品でした。
我慢して読んだ本
★☆☆☆☆
展開がだるく物語の世界に入り込むまで、時間がかかりました。
でも、我慢して読んでいれば面白い本もありますよね?
それを期待し読み進みましたが・・・裏切られました><
子供向けでも、もう少し捻りが欲しかったです。
あと、章の初めに他の本からの引用があるのですが
その訳が酷かったです。元本を知っていたので
「これじゃ意味がわからないよ」とあきれてしまいました。
面白いけど...
★★★☆☆
少女メギーは大好きなパパのモーと二人暮らし。モーは本の修理する「本のお医者さん」で、家の中は本だらけ。メギーもモーも本が大好きだ。ある夜、メギーは庭に男が立っているのに気づく。真夜中の雨の日だというのに。モーは男を「ホコリ指」と呼び、ホコリ指はモーを「魔法舌」と呼んだ。メギーをのけ者にして話し込んだ翌朝早く、モーはメギーをつれて逃げるように出発する。二人が話していた「カプリコーン」とは誰?どうしてパパを「魔法舌」って呼ぶの?おうちにはいつ帰ってこられるの?何も知らないまま、メギーは自分の人生を大きく変えてしまう事件に飛び込んでいくことになる...
もっと、子供向けかと思っていましたが、充分に楽しめる作品でした。本に結構厚みがありますが、話に引き込まれるので、読み出すとどんどん読めます。ただ、後になればなるほど話が粗雑に作られている感じがします。あれあれあれ...とおもうところもありますが、そこを無視すればまぁまぁ面白いです。ただ、三部作らしいので、そのせいか、最後もきちんと終わってなくて、いちおうハッピーエンドにはなっているものの、これでいいのか...とか、こんな終わり、という気分になるのも確か。解決の仕方が非常に乱暴だと思うのは私だけではないでしょう。魅力はあるだけに残念です。人によって、評価の分かれる作品でしょう。私的には、「面白いけど...」というところです。続編の「魔法の文字」でこの評価を覆してくれることを期待します。
話の展開がいまいち
★★★☆☆
朗読すると登場人物が現実に出てくるという設定は面白くはあるが、読んでいてやはり話の展開に無理がある。「泥棒の神様」だったかな?デビュー作でも思ったが、話がきちんと纏まっていないような印象を受けた。
悪役がとても嫌な感じに書かれているが、イマイチ現実感が無い。
正直三部作にするほどのものか?という印象も受けた。