著者のスタンスに疑問
★★☆☆☆
本書を読むと、取り上げられたそれぞれの絵画やレリーフが聖書のどの場面を題材にしているかは分かりますが、聖書を「読み解いて」いるとは言えません。旧約聖書に見られる矛盾や不可解な現象を挙げているだけです。何よりコメントの品のなさに、真面目に受け取る気をなくしてしまいました。著者は古代ユダヤ史が専門のようですが、その立場からキリスト教を批判しているのでしょうか?宗教そのものをバカにしているのでしょうか?大学で学生を相手にこのような語り口で授業をしているのでしょうか?よく分かりませんでした。
キリスト教的解釈を加えることが本書の目的ではないにしても、下品な言葉遣いは読んでいて何とも不快でした。