面白い話を作るには、何に気をつけてどんな練習をすればいいのか。その実践的で詳細なテクニックを解説します。物語が書けないあなたに、ストーリーデザイナー・ぴこ山ぴこ蔵が贈る、やるべきポイントがすっきり分かる1冊。

　他愛もないおしゃべりであれ、セールスレターであれ、つまらない話は完全にスルーされる時代。今やストーリーテリングの技術は不可欠なものとなったのである。しかし、今、日本の教育現場において物語創作のコツや要諦を教えるカリキュラムはあまりにも少ない。

　そこで、ぴこ山ぴこ蔵こと今井昭彦が10年にわたって配信してきた物語創作支援メルマガから人気記事を選抜、ユニークで楽しい創作ノウハウをまとめた。どんな話であれ面白く語らねばならない。そんな真のストーリーテラーのマインドを学びたいあなたに、「面白い！」を前提としたストーリーの作り方を、実践的な方法でレクチャーする。

＜目次＞
■そのストーリーに「火の鳥」はいますか？

■美しいイメージはあるのにストーリーにできないで悩んでいませんか？
あらすじと物語の間には
「美」は物語の最も重要なエレメンツ
あらすじは、物語のインフラ

■物語が書けないあなたへ
お眼が高い。でも技術は低い
エンタメスキルを無視する教育現場
物語をシンプルに再発見する
物語が書けない理由三つ

■とにかくシンプルに物語を作る
到達の物語
逆転の物語
探索の物語

■面白い「背景」を設定する

■サブプロットが物語を作る
面白い物語にするにはサブプロット（並行線）をうまく使え！

■物語に緊迫感を与えるための視点移動
ストーリーラインの交錯と視点
まずは〈主人公〉のストーリーラインを作りましょう
次に〈敵〉のストーリーラインを作りましょう
後はこの二本のストーリーラインを交互に撚り合わせていきます

■出来事を映像に立ち上げよう
映像化する力の鍛錬方法
「セリフ」について
作者は裏方である
気持ちの入りすぎに注意

■物語を面白くする３つの「Ｓ」
（１）サスペンス【Suspense】
（２）サプライズ【Surprise】
（３）シークレット【Secret】

■物語の「型」は大枠と原則で使いこなす
浦島太郎の大枠
ミッドポイントとは
レッド・ヘリング（ニシンの燻製）
ユーティリティー・キャラ
物語は森である

■ある読者との対話
・美学って何ですか？
・主人公の感情がおざなりになるのだが
・詰め込みすぎてまとまらない
・登場人物の連動性について
・物語を型にはめられない
・目的と問題

■あとがき