新聞買いが、加えてスタンドコーヒーも注文してしまう、カテマネの犠牲者
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本書の帯に、「消費者発想からの売り場づくり」とあるが、それほど鮮度の落ちた話ではない。言葉の上では、カテゴリーとマネジメントを付けたようなものだが、需要サイドの満足を身近に引き寄せようとするアプローチと実践への橋渡しを理論化したものである。
プロセスの管理と手順を詳細に系統立てて考えることを示すと共に、業務上の有用性と実行可能性について問題提起している。カテゴリーの定義。「消費者への価値を提供しながら、経営効率を高めるためにカテゴリーを一つの戦略事業単位として捉え、小売業と製造業が共同で管理していくプロセス」。
カテゴリーマネジメント全体は、6つの構成要素を自動車にたとえて表現できる。組織対応力、情報技術、スコアカード、製配販の協調関係が4つのタイヤであり、中核部分を補足する。そして、戦略はハンドルに当たり、戦略に基づくビジネスプロセスはエンジンである。
本書で詳しく取り組んでいるのは、ビジネスプロセスの8つのステップによる論理的な意思決定の基準とプロセスである。大枠は3つで構成する。まず、カテゴリービジネスプランである、カテゴリーの定義、役割、アセスメント(現状把握と訳していた時期があったがやめた)、スコアカード、戦略、戦術の6ステップ。2つ目は、店舗でのプラン実行のステップであり、3つ目は、結果のレビューステップである。これで、8つのステップによるプロセスが構成され、カテゴリーレビューでは担当者間で共有した作業の実績と予測を比較し、さらに需要サイドの満足を求め、カテゴリー定義に循環する。
やったー、パチパチ。打ち上げだー。お疲れ様でした。また何かの機会にお会いしましょう。というのは、プロジェクトの話で、カテゴリーマネジメントのプロセスは目標の次の目標を求めるものである。
目次、章節WORKSHOP。索引なし。参考文献なし。ひもなし。