知っていそうで知らないことばかりでした
★★★★☆
文章なんて、慣れれば誰だって書けるもの、そう思っている人は多いのではないか。
しかし、実際に人に見せる、少し、責任がある文章を書かなくてはならないことになり、果たしてこれでいいものなのか、と困ったことは無いだろうか。
本著は小説の技巧について焦点が当てられいる。なので、小説特有の文章表現の説明があったりするが、日常で文章を書く上でも役に立つ技術の解説がいくつもある。また、59のキーワードで分類されているから、文章を書くときに机の傍らにおいておいて、辞書のようにも使えそうだ。
趣味でよく小説を読む人にも本著はおすすめだ。小説の文章構成を吟味する楽しみ方が出来るようになる。
私はこの本を読んだ後、昔好きだった太宰治の小説を読み返したのだが、昔は気付かなかった太宰治の文章の妙味を味わえて、面白く感じた。
今、昔読んだ本を読み返して楽しんでいるところだ。