経営者の実務書としてお薦め
★★★★☆
著者は食品会社を経営し、傍らで経営コンサルタントも行っている人物。定性的ではなく、実に定量的に企業運営を考え、参考になる面も多々ある。決してゴーン流ではないが、日本の中小企業経営者でも思い当たるフシを痛く突いてくるところが大変よい。企業が倒産する最大のの原因は(私自身も数多くの企業を見てきたが)「資金繰り」である。資金繰りが上手くいかなくなるのは「企業の収益弁済能力を無視した過大な資金調達と過剰投資ならびにその維持オペレーションコストや固定費の増加」という実に「当たり前」なことが要因となる。日頃のワークの中からこうした問題意識をもって、運営にあたれ、ということを示唆している。