タイの側面を知ることができる
★★☆☆☆
"インド帰りの若者は柔らかな人あたりにとろけ・・・・・"
タイ人の優しい人柄に魅了されて何度かバンコク通いを続けるうちに、とうとうその町に住みついてしまう日本人たち。住みづらく、生きづらい日本を脱出し、バンコクに退路を求めてしまう人生は逃避行なんだろうか、それともポジな生きざまなんだろうかと、考えさせられた。
初版が1998年なので情報の古さは否めないが、タイの側面を知ることができる。
書かれているのは少し前のできごとですが,そんなに色あせず
★★★★☆
前半はバンコクに行く前に読み,バンコクから帰って後半を読みました。
書かれているのは少し前のできごとですが,そんなに色あせず,旅行中のことを思い出させてくれる1冊でした。
バンコクをより深く理解できる一冊
★★★★☆
アジアやタイに関する著書多数の下川裕治がバンコクに関する生の情報を綴っている。
1994年発行された単行本の文庫版なので、情報は古いが、当時の状況がよく分かる。
話題は固めで売春や交通渋滞、政治などが中心だが、タイ人の気質や習慣等に
あらゆる場面で言及しており、読み物としても面白い。
また1998年の文庫化の際に各章末にその時点での情報が加筆されている。
ただでさえ変化の激しいバンコクにあって、1990年代前半というのは、
相当昔のことであるから、その姿形はかなり様変わりしているだろう。
しかし、タイ人やバンコクっ子の気質が全くもって変わらないのが面白い。
タイやバンコクに対して、著者のネガティブな意見や指摘がかなり多いのだが、
全体的に明るい雰囲気というか緊張感のなさが漂うのはひとえにその民族性による。
著者は1980、90年代に二度バンコクに住みタイ語を学んだというから、
相当のバンコク通は間違いないのだが、バスとタクシーの発展史の詳細さには驚いた。
バンコクのバスの種類や路線がなぜ今あんなに複雑なのかとか、
メーターがあるのに使わないタクシーの存在についても理解できる。
本書はバンコクに訪れた人が持つであろう疑問の多くに回答を与えてくれるだろう。
間違いなくバンコクをより深く理解できる一冊だ。
タイの暗さ
★★★★☆
1994年に出た単行本の文庫化。内容の校訂のほか、各章の間に挟まれる短いコラムがすべて書きかえられている。
わりと暗い話が多い。売春、賄賂、渋滞、大気汚染、ポル・ポト派など。長年タイに暮らして、その国の裏側に精通した著者ならではの話題ばかりだ。そして売春婦が多いのも、役人が常に賄賂を要求することも、タイの文化の特徴なのだからと、あきらめ半分で語っている。
しかし、著者のタイへの愛があるから救われる。タイの人々に向ける視線は温かく、ほっとする。
参考になります。
★★★☆☆
タイに関する第一人者の本で参考になります。が、初版が10年以上前の本ですので、タイはものすごいスピードで発展しているので、情報が古いかも・・・