インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

追伸 (文春文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
Amazon.co.jpで確認
末がイマイチ納得できない ★★★☆☆
人の手紙を読むというのは疲れるものです。特に本書のように四名の手紙を読んでいくという場合、続けて読むと気持ちの切り替えがなかなかできません。そこにミステリーが絡んでくるとなおさらでした。
読了後、不思議な感覚でいます。ストレートに読めば、男の誠意が女の罪悪感を払拭する物語となるでしょう。が、女性の嘘にはバレなければ一生隠し通す、あるいは10ある事実のうち自分の都合の悪い2つについては隠し通す、そんな印象を持っている男としては、結末がイマイチ納得できないものとなりました。
以上、あくまでも個人的な感想です。
主人公たちは・・・。しかし一読の価値有り! ★★★★☆
私にとって子供と見に行く映画「ドラえもん」の脚本家としての印象の強い著者。
こちらのレビューを拝見し、初めて著者の作品を手にした。

現代を生きる悟と美奈子と、美奈子の祖父母の二組の夫婦の手紙のやりとりで全編が展開されている。
手紙という形式をとっているせいか やさしく品のある言葉遣いで綴られている。

始めは「???」の部分も読み進めるうちに明らかになっていき、一気に読まされてしまった。

悟も祖父も互いのパートナーに対しどこまでもあたたかく そして優しい。心一杯 相手を想う。
特に祖父は 漆黒の夜空に澄み渡った朗月のように祖母の心を照らし、支えていこうとする。
男性である著者が描いた2人の男性主人公は ある意味女性の理想像とも言えるであろう。 

それに対し、女性陣の行動がいささか共感できない。
美奈子が離婚を切り出した理由もしっくりこない。
何より祖母が事件前に取った行動そのものが理解できない。
なぜそこに走ってしまったのか。それが「業」というものなのか、私にはわからない。
結果、女性陣の心の奥底に寄り添うことができなかった。

しかしながら 手紙という手法のみでここまで読み手を惹きつける手腕はさすがである。
一読の価値はあると思う。読まず嫌いは勿体無い。
文庫化され、購入しやすくなった今、読もうかどうか迷っていた方も読んでみたら如何だろう。



一応面白いが、女性像がひっかかる。 ★★★☆☆
神保裕一の本は何冊も読んでいます。
初期の頃の作品に比べると、息切れ感を感じますが、それでも、
さすがに面白い。

物語は、現在の夫婦に起こった事件と、夫婦の妻の方の祖父母に起こった
事件の双方が、手紙のみによって語られるというスタイルです。

双方の事件共に、意外と思えるオチがついています。

ただ、手紙文だけで語られるというスタイルにする意味があまりよく
わからない。作者の自己満足に思えてしまう。

また、描かれている女性像が、男を惑わせてしまう美(悪)女という設定で
こんな女性はいないだろ、と(自分が女性だからかもしれないが)思いっきり
つっこみを入れたくなってしまう。
どういう女性かを詳しく書くと、ネタバレにになってしまうので書きませんが、
小説的には、類型的なタイプの女性で、現実感が薄い。
もともと、現実感の薄いタイプの、横溝正史とかの小説ならいいんですが。
往復書簡が織り成す物語 ★★★★★
 物語は破綻寸前の夫婦の手紙のやりとりから始まります。

二人の出会いからこれまでが手紙のやりとりから

少しずつ明らかになっていきます。

この途中に女性の祖母の過去の物語が挟まれ

祖母と孫のあいだの悲しい因縁がわかります。

 愛するだけでは愛にならない、相手を大切にするとは

いったいどういうことなのだろうかと

考えさせられました。手紙のやりとりというと宮本輝の錦秋が有名ですが

こちらも違う形としておすすめです。
せめてミステリーらしく ★★★☆☆
連想したのは東野氏の「手紙」ではなく「容疑者X」

全編手紙形式というテクニックに挑んだ意欲作だったのでしょうが
サブテーマの純愛に邪魔されて中途半端なものになってしまった気がしました。

中盤でほぼ展開が推測できてから容疑者Xのように心地よい裏切りが
味わえると思っただけに残念です。