前回の読後に想像していたものよりも、大きな背景を予想させる。
★★★★★
今巻から、更にこの物語に大きく関わっていく(であろう)新キャラが登場。
今の時点では、どんでん返しもアリかもしれない、と新キャラの動向にはチェックを入れておきたいという感じ。
連載終了しているコミックに関連する話題をチラリと読ませてくれるサービスには、思わずニヤリ。
今回の物語は前回に続き「ネオヒューマン」に関わる事件があり、またネオヒューマンそのものの謎にも踏み込んでいる、シリーズの鍵になる部分だと思う。
前作よりも少しテーマが重く、軽い会話のノリがある文章でも読後感は色々なことを考えさせられた。
旧シリーズは、人の手によって人間を超える能力に作られた「特捜司法官」という合成人間が、創造主である人の罪を裁くという社会システムの中で、差別、共存、相互理解などを主人公の視点を通じて俯瞰するように考えさせられたが、今回は「人間から生まれた人間ではない新種の人間」の出現を生み出した側の人間はどうやって受け入れていくのか、作者はどういう未来図を作品世界で描いてくれるのか、とても興味深い。