著者の「家族力」がうつから救う!―ともに戦う「患者と家族」60のケース
を読んだことがあります。
前作は、うつ病当事者とその家族向けの本でしたが、
今回はうつ病で休職をした社員のいる会社側、つまり
人事総務部なり、直属の上司なりが対象となる本です。

今回の視点は、うつ社員が発生した（発生することを前提とした）
企業側にたっていますが、うつ病となった社員自らが読んでも、
職場復帰への足がかりとなるヒントが探せると思います。

なぜなら、本書では企業が従業員の健康管理（メンタル・フィジカル共にですが）
について何を根拠として、いかなる責任を負っているのか
が書かれているため、会社のスタンスにたって、
ご自身の職場復帰へのプロセスを組み立てることにより、
徒手空拳、丸腰で職場復帰交渉に臨むよりも、はるかに
有利に交渉を進められるからです。

また、本来の企業側の視点通り、人事総務担当者や管理職の
立場にある方は、この本に書かれているとおり、うつ社員への
対応を一つ誤れば、大変なリスクを背負うことになることを
確認できるかと思います。

もちろん、身近にうつ病の影が忍び寄らないに越したことはありませんが、
うつ病がこれだけ身近な病気となったいま、是非一読をお勧めします。

自分の会社が大変なことになる前に、経営者・管理職はこの本を読め。

読まないと大変な目に遭いますよ。

問題になっている「うつ病」についての本です。最近、知り合いの会社でも自殺者が出て大変なことになったと聞いていましたので、まったく人事ではありません。
この本を読んで、うつ病について大きな誤解をしていたことも、今の日本の社会ではどこの会社でもそうしたリスクを抱えていて、うつ病が誰にでもかかりうる病気であることを認識できました。うつ病になったからといって切り捨てる時代は終わり、会社がその責任を問われる時代になったということに共感できます。
会社としてうつ病患者が出ないようにするには、またそのときにはどう対処すればいいのかというアドバイスが詳しく書かれています。管理職の方だけでなく、すべての人が読んでおきたい内容です。特にダメージの大きい中小企業の方は、必見でしょう。

現在うつ病患者は１００万人とも言われている。
うつ病は今や国民病といっても過言ではないのだ。
この「うつ病」について、会社が対応すべきことをこの本では述べている。
会社は社員のメンタルヘルスケアを行う法的義務があるのだ！
ここ数年自殺者が３万人を越え、その７割がうつ病患者とも言われている。
笑ってはいられない。明日はわが身かもしれないのだ。