会話から学ぶドイツ語学習書
★★★★☆
大学で第二外国語にドイツ語を学ぶ人のためというよりは、観光なり海外赴任に帯同するなりでドイツに滞在する人のためのドイツ語独習書という印象。
ドイツでホームステイをしながらドイツ語を学ぶ日本人女性を主人公に、はじめましての挨拶や学校での自己紹介、買い物や食事、銀行や郵便局でのやりとり、旅行、そして帰国後にお礼の手紙を書くまでの24の場面が設定されており、それぞれによく使われる表現と、それに関する最低限の文法事項がわかりやすくまとめられている。
ただ、24の場面それぞれで学んだことの理解の具合を確認するのに、PART 3の「資料編」にある「文法再チェック』と「確認テスト」までページを繰らないと確認できないのが個人的には使いづらく感じた。
CDは2枚組で、CD-1は日本語とドイツ語が交互で話す速度もゆっくりめ、CD-2はレッスン番号とタイトルなどは日本語だが会話部はドイツ語のみで速度も通常ペース、という構成なので、初心者でもシャドウイングが比較的しやすいのではないか。
改訂版
★★★★☆
2003年に出版された「CDブック 耳で覚えるはじめてのドイツ語」の改訂新版です。
新版といっても、中身に関してはさして変更は見られません。
特徴は初級者向け・中級者向けに同じダイアローグをスロー・ナチュラルと2枚のCDに
わけて収録していること。最初は初心者向けのスピードでも頭がついていかず混乱します。
何度も繰り返し聞き返し、書籍のドリルをひもといていくうちにいつしかナチュラル
スピードの会話をスムーズに聞けるようになったときの達成感はひとしおです。
ただし書籍の関連ページ・セクション番号を日本語で読み上げるのだけは×。
【ドイツ語モード】で集中したいところへ日本語が割り込んでくるのは困りものです。
NHK「新ドイツ語入門」のように5〜6人の吹き込みも期待したいところ(現在は男女2人のみ)。
文法に重点を置いた入門書と併読して学ぶと良いでしょう。