完全収録版以前から読み、愛読しているが、完全収録版は文庫サイズであり、サイドストーリー等も収録されていてより分かりやすく読みやすくなっており、気軽に手に取れるのではないかと思う。
個人的には漫画、というカテゴリーに置くのはもったいない気がするが、漫画だからこそ描き切れる世界が広がっている。周囲に影響を与える人物が1人に集中してしまっている感こそあるものの、それを抜きにしても考えさせられるには十分値すると思うし、主人公も主要登場人物も非常に魅力的なので気にならない。この3巻は『【機械】と【人間】の差とは?』というテーマがより明確化してくる。《擬似生命体》のけなげに生きる姿には心打たれるものがあり、不覚にも涙を流してしまった。感動の涙とは心地良いものであると知った。
設定が設定だけに「少々描写が過激なのでは?」と思っている方も多いだろうが、子供にも大人にも幅広い年齢層に読んでもらいたい漫画である。きっと自分の頭で考え、自分なりの答えを出すきっかけになってくれるだろう。オススメです。