残念でした....
★☆☆☆☆
こちらのレビューを参考にダブルパックを購入しましたが、これほどの評価を得るほどの内容とは思えませんでした。
私もそれなりに"廃墟"と言われる場所を訪れましたが、この作品は「栄枯盛衰の美しさ」を表現するあまり、廃墟独特の「捨て置かれた空間」を感じることはできませんでした。
人間の繁栄から終末へ至る切なさを感じることができると思ったのですが、標準語イントネーションの方言に邪魔され、全てがお粗末な内容に思えました。
軍艦島に興味をお持ちであれば、私は前作「廃墟賛歌 軍艦島 Forest of Ruins」をお勧めします。
この島は死んではいない!
★★★★★
4年前に発売された「軍艦島 Forest of Ruins」の続編となるこのDVD。
今回は過去の映像と写真を交えつつ、元島民?という設定のナレーションで軍艦島での生活をとても詳しく紹介してくれます。
もちろん、廃墟な現在の島の様子も見せてくれます。
現在の廃墟の風景と、過去の映像がクロスしていくシーンでは鳥肌が立つほどの感動を得ました。
昔の映像が多く入っているので、廃墟シーンは思ったより少なめになっていますが、今回は島を歩いているような映像になっているので、これはこれで探検しているようで楽しいです。
と、いうかそういうDVDも欲しいかも。
強いて欠点を言うなら時間が短いコトかな…
2時間くらい時間をかけて、この島全ての建物を見せて欲しかったです。
それはともかく、軍艦島を知るには最強の1枚と断言出来るでしょう。
昭和を語る一大抒情詩!
★★★★★
閉山前の画像のDVDとしては、絶版「失われた時を求めて」以来のオープロジェクトの新作。発売前より期待していましたが、これほど多くの閉山前の動画を見られたのは予想外で、呆けて口を開けたまま、「おお」と感嘆することしきり。アニメで聞き馴染みのある石森達幸さんが元島民という事実も驚きでしたが、その長崎弁で語っていくナレーションの暖かいこと。後半、過去と現在の光景がクロスフェイドしていくシーンには、端島に縁もゆかりもない自分でも思わず目頭が熱くなりました。当時は「家族の絆」や「向こう三軒両隣」といった一大コミュニティの中でごくごくフツーに信頼の絆があり、生きることに「一生懸命」で、そんな昭和をシンボライズするのがまさに端島で、だからここまでたくさんの人が心酔するんだ、とあらためて痛感した作品です。現代の無差別殺人にみる殺伐とした昨今、人としてどれだけの情と絆を保っているかのリトマス試験紙にもなり得るような、徹底してノスタルジアに満ち満ちた秀作です。黒沢氏の音楽「端島賛歌」に新たな映像もマッチして、オープロジェクトの一大叙情詩もここまで極まったか、と思わず感嘆! 将来、世界遺産登録の折には、「三丁目の夕日」ばりのCGを駆使して、端島の映画「緑なき島」をリメイクできたらいいのになあ、と思いました。
そして誰もいなくなった…
★★★★★
廃墟ファンであった愚生は、行った事の無い端島の全貌を見てみたい、そういったつもりでこのDVDを見てみた。人々が暮らしていた当時の映像も収録されているというから尚更見たくなったのだった。
あの「軍艦島」と言われる所以でもあるあの不気味なイメージしか無かったので、このDVDで演出されているものの印象で端島を見る事が出来た。
全然不気味という感じがしないのだ。むしろノスタルジアを感じさせる出来に仕上がっている。端島出身の声優がナレーションを担当しているのもまたいい味を出している。
しかしラストに収録されている端島の写真の場所が現在の同じ場所に変わってゆく映像は涙が出そうになった。「そして誰もいなくなった…」と…。
政府のエネルギー政策の転換によりこの島がうち捨てられたのは残念だが、世界遺産登録を目指しているそうだ。ファンとしては是非この島の未来を応援したいなと思っている。この島が歴史の生き証人として…。