現場に裏打ちされた説得力あるノウハウ
★★★★☆
キャッチフレーズは「あたりまえだけどなかなかできない」となっている。
まさに、特段珍しいことが書かれているわけではないけれど。
[説明]ということをキーワードに、さまざまなビジネス上のノウハウが整理されて一冊の本になっているのだ。
ビジネスノウハウ本というと、実体験に基づいたモノや現場からのノウハウが2割、あとの8割は著者の思い込みによる、空想的ノウハウという場合も少なくないが、この本は違う。
と思う。
自分のこと、クライアント様のこと。そこで起こった実際の出来事を元に、ノウハウがちらばめられている。
と思う。
「普段からどうでもいい相談をしておこう」、「faxを送るときはメールか電話で連絡しよう」、「○○さんの個人的なアドバイスがほしいと言おう」なんて、空想から思いつかないだろう。
他人の働きぶりをしっかりと見ている人なのだろう、鶴野さんという人は。
ちょっと怖い!
ひとつふたつ選んで実践してみたい
★★★★☆
コミュニケーション技法について、ランダムにあたってみたうちの一冊。
著者はコミュニケーションを専門とするコンサルティング会社の代表で、
売り文句は「自己演出コミュニケーション」だそうだ。
見開き2ページに「説明のルール」を1トピック配し、
全部で101のルールを提示している。たとえば、
■ルール06:聞かれる以上の情報を用意しておこう
■ルール16:短く話すようこころがけよう
■ルール31:先に言い訳するのはやめよう
といった具合である。
内容的には、
1)説明の構成
2)説明の仕方
3)有効な表現形式
4)説明の環境づくり
の4つに大別でき、おおよそこの順番で配置されている。
しかし特段のカテゴライズはされておらず、
101個の経験則がただ羅列されているのみで、
コミュニケーション技法の体系とか理論といった整理はされていない。
が、そのぶん個別の説明は具体的で、
ひとつひとつの指摘には心当たりのあるものが多い。
人と意思を疎通するのは本当に難しい。
理論は理論として置くとして、何かコツのようなもの、
実践的なテクニック、自分なりの必殺技といったものを、
ひとつやふたつは普段から意識的に磨いておいたほうがよい。
本書は、そのひとつふたつの何かしらの気づきを得る、という読み方に適している。
ちなみに筆者がピックアップしたのは、次の2つ。
■ルール1:説明の3大ポイント(何の話か、なぜ今か、どうしてほしいのか)を押えよう
■ルール100:普段からどうでもいい相談をして(親近感を醸成して)おこう
これを必殺技とすべく、意識的に磨いていこうと思う。
これだけできれば充分!
★★★★★
とても平易に書かれているが、この本に書かれていることをきちんとできれば、どんな相手でもきっと「次も一緒に仕事をしたい」と思ってくれるはずである。それくらい、分かりやすく、しかも深い。(でも、この深さが分からない人もいるんだろうな〜)
「何を言っているかわからない」と言われる人、話をなかなか聞いてもらえない人には一押し。コンサルタントなどプロジェクト等で幅広い人たちとの仕事の機会が多い人にもオススメ。
効果的な説明をするために数多くの視点があることがよく分かる。一緒に仕事をしたいと思ってもらえる人になるための必携。大切なことをこれだけ簡潔にしかも具体的にまとめていることに拍手。
自分だけじゃなかったと安心!
★★★★★
同じ感覚を持っている人がいたと確認できて嬉しく思いました!
共通認識として持っておいてほしいポイントがよくまとまっています。
自分の話がうまく伝わらないと悩んでいる人にも良いと思いますが、マネージャーが自分のスタッフに読ませるのにも良いかと思いました。サービスのクオリティを上げたいベンチャーにも向いているかもしれません。
言われてなるほどということはあまりないけれど
★★★☆☆
社会人一年目ですが、普段の仕事から何となく分かってきたことが文章化されているという印象。目から鱗という話はないですが、そうだなぁと頷ける話は多いです。普段の行動に対する意識付けと確認の為に読むといいかもしれません。文章自体は読みやすく好印象。また1節ごとが見開き2ページですのでさくさく読むことができます。時々読み返して自省するのにもちょうどよさそうです。