悪魔のテキスト
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【第5回碧天舎文芸大賞・2次予選通過作品リメイク版】
東京・池袋で、老人の墜落遺体が発見された。警察は事故と断定した。しかし、遺体がミイラ化している状況に不審を覚えた城北署刑事課長速水は、極秘に故人の身辺捜査を開始した。
その結果、老人は元K帝国大学医学部出身で付属病院の医師だったこと、事故の前日、近所のコンビニで赤い単行本をコピーしていたこと、また、そのコンビニで来店客三人が突然倒れ意識不明に陥っていることなどを突きとめた。なかでも不可解だったのが、老人が僅か一日でミイラ化したことだった。何らかの薬物の影響なのか病気なのかわからなかった。
さらに、ミイラ化した少女の遺体と首を折られた少年の遺体が、次々に管内で発見され速水らは混乱する。すべてが赤い単行本で繋がっていた。まさに、恐るべき狂気の日々が始まったのだ。
一方、警察庁の藤堂裕子は戸田警察庁次長から特命を受ける。都内のコンビニで三人が倒れた一件が、事件なのかテロの可能性があるのか否かを調査せよ、というものだった。そして、速水らと同じ経緯でその老人のことを知った。
東京・福岡・大阪を舞台に赤い単行本の行方を追う警察庁と警視庁城北署の刑事たち。そして、立ちはだかる正体不明の組織。次々に起きる事件に翻弄されながら真実に辿り着こうとする藤堂裕子に迫る危機・・・・。赤い単行本のその意外な真実とは? 謎の組織の正体とは?
警視・藤堂裕子の捜査ファイル第1弾!