リーダーとして心がけてきたこと73
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私は社会人になって40年経ちました。この40年間を振り返ってみると、後半の20年間は組織の中でリーダーとしての役割を担っていました。
この長い年月を一所懸命に仕事に取り組んできました。この経験を通してリーダーとしてもっとも大事なことがわかったような気がします。
それは、人にものを言えるだけの人間性と実績が必要であるということです。同じことを人に頼むときでも「誰が言うか」で相手の反応は変わります。「あなたが言うなら」といって気持ちよく動いてくれる人間関係を築くことです。そのためには、修養を積んで自己の人格を磨き続けることと、周りの人に気配りができる人間になることです。
さらに、若い頃から実績を積み上げることが必要です。自分では全くやったことのないことをいくら立派な言葉で話しても相手には通じません。
どんな組織であってもリーダーだけで仕事はできません。組織が円滑に機能するように自己を高めることが第一です。口だけのリーダーには誰もついてきません。このことを肝に銘じて日々精進することです。
リーダーの実力が試されるのは解決が困難な出来事が起きたときです。このチャンスを肯定的に捉え、難問解決に果敢に挑戦することでリーダー力を一層高めることができます。ピンチ(Pinch)をチャンス(Chance)に変え、チェンジ(Change)しましょう。
様々な経験を通して、リーダーとしての心構え、あるべき姿、考え方など、自分自身が成長し、どんなに厚い壁にぶつかっても平常心で取り組むことができるようになりました。
本書は、これからの時代を担う若いみなさんに私がリーダーとして常に心がけていることを思いつくまま書き出してみました。リーダーとしてより一層成長したいとき、決断を迫られたとき、自信をなくしたときなどに解決の糸口になる言葉が見つかることを願っています。