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書評の書き方: ベストセラーを作るブックレビュー (RJ Books)

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 株式会社RJ
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◆実例も収録◆2016年7月改訂・増補版!

(本文より)

 作家の吉本ばななはデビューするなり、若い女性たちの心をつかんで、ヒット作を連発した。その人気爆発に一役買ったのが小泉今日子だ。このころの小泉今日子は新しいアイドル像を確立し、彼女の言動やセンスには常に注目が集まっていた。その小泉今日子が歌番組に出演したさい、いまお気に入りの本ということで、吉本ばななの小説を紹介した。

 小泉今日子は小説『キッチン』がいかに自分のセンスに合うかということを語った。

 吉本ばななの小説にある若い女性が共感したくなるセンスは、もともと、吉本ばななの小説の中にあったものだ。しかし、せまい文学の世界で新人賞を獲ったぐらいでは、一部の人間の目にしかとまらない。小泉今日子が「好き」と言ったことで、それが変わった。

 小泉今日子を好きな多くの若い女性がそこに自分の「好き」があることを知った。これが書評(ブックレビュー)の本質で、批評とはちがう部分なのである。

 では、キミが書評を手がけるときには、どのように書けばいいんだろうか。簡単に、ダイエット本のレビューだとしよう。次の4つから選ぶなら、どれがいい?

A「チョーおすすめ、ぜったい読んで」

B「こんな簡単な方法でできるのか、はじめは半信半疑でしたが、読んで納得です」

C「じっさいに試してみましたが、ムリせず実行できるので、いいと思います」

D「途中から涙が止まりませんでした」

 ま、Dは冗談だが、フィクションでも、この書き方はNGである。なぜNGか?

 具体的に書評をどう書けばいいかわかっていなければ、どれがよくて、どれがダメかわからない。以下、順を追って解説していく。先に答え合わせだけしておくと──


(もくじ)

# 第1章 書評のスタンスと実例

## 01 書評と批評はちがう
### ■吉本ばななを人気作家にしたアイドル
### ■4択問題
## 02 書評はホメる芸
### ■プロは悪口を書かない
### ■ハウトゥ本でもネタばらしはダメ
## 03 読んだらどうなるかを想像させる
### ■読むまえの読者とは情報量に差がある
### ■読後の変化を書く
## 04 名作をどう紹介するか
## 05 実例の解説
### ■夏目漱石に合わない読者もいる
### ■「まとめ」の基本パターン
## 06 読書日記が通用するのは有名人だけ
### ■批評家気取りとアイドル扱いはやめる

# 第2章 書評の構成とテクニック

## 07 構成:前半の「商品説明」が大事
### ■(起)はじめにニュース性がいる
### ■(承)引用は全体の3分の1以内
## 08 構成:後半は自分の言葉でおすすめ
### ■(転)自分の立場をハッキリさせる
### ■(結)だれに読んで欲しいか
## 09 読者が欲しいのは意見より事実
### ■商品上の欠陥については忠告する
### ■読解力がない人ほど悪口を書く
## 10 的確な内容紹介はホメ言葉に匹敵する
### ■実況中継型は強い印象をあたえる
### ■わからないからツマラナイ
## 11 要約で伝わらない部分は解説で
### ■ジャンルや雰囲気が伝わる要約
### ■自分の体験を書評の付加価値にする
## 12 エッセイ的書評は時と場合によりけり
### ■書評の重点をハッキリさせる
### ■行動をともなう情報は影響力が大きい

# 第3章 書評についての書評と話題

## 13 「文学」と呼ばれる部分
### ■要約がすごい『ドン・キホーテ講義』
### ■言葉の魔術師ナボコフ
## 14 買うべきかどうかをどう示すか
### ■☆の大おじさま双葉十三郎
### ■書評の方がおもしろい小林信彦
## 15 他人が語らない側面を語る
### ■名作にツッコミを入れる斎藤美奈子
### ■とりあげる本の基準を示した北上次郎
## 16 本好きな人たちにすすめたい本を選ぶ
### ■書店員が売りたい本を選ぶ本屋大賞
### ■人気投票からこぼれ落ちるものがある
## 17 プロの批評よりシロウトの少数意見
### ■芥川賞はアテにならない
### ■賞以外にも読書のきっかけを
## 18 みんなとおなじ書評では恥ずかしい
### ■書評家たちを批判した黒柳徹子
### ■先入観を打破するのが書評の役目


◇著者略歴◇

 新聞、雑誌、Webメディアで書評やコラムを執筆。幅広いジャンルを手がけ、レギュラーももつ。編集者からの評価も高い。
 専門はクラスター分析。人間関係をタイプ別に分類、アプローチ法を提案する。
 これまでかかわった企業は多数。大手芸能プロダクション、映像・IT関連、起業・新規事業のコンサルティング、営業・販売員の育成、外資系メーカーのプレゼン研修、出版社グループの新人発掘など。