人気のゴーリー、邦訳第4弾の本書は、文字どおり不幸な少女の物語。
ある日、軍人の父親にアフリカ行きの命令がきた。それが、主人公シャーロットの不幸のはじまりだ。以来、父の戦死、落胆してたちまちやつれ死ぬ母、ただ1人頼みの叔父は、こともあろうにレンガの落下で脳天を割られ、あっという間に孤児になるシャーロット。寄宿学校へ入れられるが、そこでもいじめられて脱走、悪人の中へ。ところが、死んだと思われていた父が生還。あろうことかそれがさらなる不幸のきっかけになろうとは…。
苦労や不幸があっても、ハッピーエンドでカタルシスにもっていくのがお話の定型だとすれば、これは、ページを繰るたび不幸また不幸、不幸のどん底へまっしぐらの、型破りなお話。でも、これだけ徹底して悪いことが続くと、「ここまでやるか!」といっそ小気味よく、しまいに笑いがこみあげて、それなりに浄化もされるから不思議だ。有無を言わさずどんどん進むテンポのせいか、気品ある訳文のおかげか、それとも、私たちの心の奥に隠れていた、人の不幸を喜ぶ悪いタネが、意地悪なゴーリーに暴かれての苦笑なのか。
白黒の、緻密なペン画の1コマごとに、トカゲとコウモリが合わさったような、怪しい生き物が見え隠れしている。そいつが、シャーロットの不幸をいつものぞいている。そしてその小怪獣の目は、絵の中から、本書を見ている私たちのことも、見つめ返してくるようだ。(中村えつこ)
カオス書店。
★★★★★
小公女セイラっぽい救いようのない悲惨な物語。
ものすごくどうしようもない気分にひたれます、
残酷な童話屋
★★★★☆
一人の少女が優雅な生活から不幸のどん底に突き落とされ、なくなるまでを描いた悲しいお話…。
気持ち悪いぐらい辛く悲しい絵本です。
みるふぇ
★★★☆☆
☆☆感想☆☆「フランダースの犬」のラストを凝縮した悲しさ、とでもいいましょうか。なんとも救いのない話です。子どもにはまだ読んで欲しくないなぁ。
素晴らしい!!
★★★★★
救いようのない悲劇がゴーリーのイラストでさらに際立つ。世間では賛否両論分かれている本。自分はコレがゴーリーとの最初の出会いで、一気にファンになった。読むべし!
-
★★★★★
「子供向けに脚色された童話なんか嫌い」と思いながら、小学生の時にゴーリーを読み始めた私は相当捻くれているんだろうなぁ。
月の光書店
★★★☆☆
不幸、どこまでも不幸すぎるという内容におっかなびっくり惹かれています。ゴーリーもの。
山崎書房
★★★★☆
一人の子供をトコトン不幸にしていく。細い線で描かれる独特の絵を見ていると、ホントにこの主人公の女の子は薄幸そうだ。
不思議な世界。不思議な話。不思議な絵。不幸な話。不幸な絵。不幸な世界。本当に不幸だ。
私好み
★★★★★
ハッピーエンドの物語が幼い頃から嫌いな私。
墜ちてゆく感じがとても良いです。
フクロウなのにモズ店
★★★★★
読み終わったそばからまたページを開きたくなってしまう魅力的な絵本。
不幸になるにつれどんどん変わっていく女の子の表情がなんとも私好みというか(苦笑)
とにかく不幸なんです。
ほんわか堂
★★★★★
救いようのない物語で暗い気持ちになるかもしれませんが、現実はハッピーエンドばかりじゃないのね。と妙に納得させられます。全然教訓めいていなくて、飄々と不幸を描くというのがゴーリーらしくて好きです。
Author Unknown
★★★★★
どんどん不幸になるのに、 どうしてこんなに面白いのか? それは、きっと 我々の道徳通念を飛び越えて 脳みそを柔らかくさせてくれるから。
ノッキの部屋
★★★★★
エドワード・ゴーリーの中ではこれが一番好きです。確かに不幸すぎるのだけど、こうまで立て続けに不幸が続き、不幸なまま終わると逆に気持ちいい、さすがゴーリー!と唸ってしまいます。
goyamart
★★★★☆
すごく不幸です。不幸過ぎます・・・。
でも何かひきこまれる。何なんだ。この気持ちは。
泡沫の日々
★★★★★
絵本です。GOTHICな空気が漂う素敵な1冊。
よりごのみ
★★★★★
とんでもない絵本。本当に不幸な子供。子供だけど、女の子だけど、幸せになんてなったりしない。最後まで不幸なお話。絵が細かくて、厳かな雰囲気で、更に不幸な雰囲気を醸し出しています。読み終わった後は、暗い気持ちでいっぱいになれます。とっても好き(…)お父さまの毛皮のコートが素敵。
幻想喫茶【雨柳苑】
★★★★★
ゴーリー独特の不気味な静物目白押し。これでもかと残虐なまでに少女の不幸を描く。
みぃぶっくす
★★★★★
最初にゴーリーの絵本と出会ったのがこの本でした。あまりのタイトルについ手にとってしまいましたが。ほんとに不幸です。主人公の少女が半端なく不幸で理不尽な目にあわされます。小公女セーラだってここまで不幸じゃありません。救いがまったくありません。ハッピーエンドを求めたい人にはまったく向かない本です。私は内容云々よりも絵が好きなので大事にしています。あと訳が結構おもしろくて楽しいですね。
路地裏の本屋さん
★★★★★
未読です(;´д`)トホホ
ユメアト書店
★★★☆☆
ひたすら不幸です。悲しいです。そして気が滅入ります。でも、人を惹きつける何かがあるんです。
路地裏の本屋さん
★★★★★
ちょっと気になる絵本です。
*お花畑の本屋さん*
★★★★★
幸せだった女の子が、どんどん不幸になっていきます。そして、最後までまったく救われません。絵がとても細かくて綺麗ですが、ページのどこかに必ず奇妙な生物がいます。
閑々堂
★★★★★
不幸せな子供がいました。その子は、タイトルの通りどんどん不幸せになって行きます。親と別れ、変なおじさんにさらわれ、失明し...。最後に父親に出会うのですが、それは不幸せな子供が車にはねられ死んだ時なのです。とことん、不幸せな物語なのになぜか、心惹かれるお話しです。世の中の理不尽さをよくあらわしています。
レトロファンタスティック
★★★★☆
幸せな暮らしをしていた女の子は不幸のどん底に落ちて行き、父親の馬車で轢かれて死んでしまいます。毎ページに登場する奇妙な生き物が本にとりついている妖しのようです。
お父さんのバナナ踏んじゃった。
★★★★★
題名に偽りなしの本です。悲惨な話の割に読んでいて不快感がないのが不思議です。ハッピーエンドで終わるおとぎ話へのアンチテーゼなのかな?
NOTAUSGANG!
★★★☆☆
一人の少女が幸福から不幸へひたすら突き進むお話。調子のよくないときに読むとあまりの暗さに耐え兼ねますが、線の書き込みが素晴らしく緻密で、それだけでも見る価値は有ります。
かっぱ書店
★★★☆☆
まさにミもフタもなく「不幸な子供」のお話。なのにぜんぜん嫌~な気分にならない。柴田元幸先生の訳も冴えるまさに大人のための童話。
すてきな本のみせ
★★★★☆
なんだ「小公女」じゃん、と思いきや、意外な結末。一読の価値アリ。
たからばこ
★★★☆☆
こどもがどんどん不幸に陥るさまを淡々と描いた絵本。他人の不幸は・・・なんていいますが、そんな言葉じゃすまされない。読んでいて背すじが寒くなりました。
懐風堂
★★★☆☆
ブラック小公女。
現実なんてそんなもの。
お姫様症候群になる前に読ませた方がいいかも!?
GarDen BoOKs
★★★☆☆
幸運な女の子が不幸になってまた幸運になってハッピーエンド、ではなくて、不幸なまま一生を終わる。救いのないお話です。
おきらくほんやさん
★★★★★
これもある女の子が容赦なく不幸に陥っていく様が描かれています。ある意味笑いがでるけど、まじめに読むと、世の中には救いはないの~?と、かなりぞっとする内容です。
においのする本屋
★★★★★
エドワード・ゴーリー作品の中では、一番好きかも。原題は本来幸せであるべきはずの子供の不幸っぷりが淡々と綴られる。親による幼児虐待が問題となっているけど、知らないうちに社会そのものが子どもたちを虐待しちゃっているのかなと、ふとこんなことを考えてしまうような本ではないはずなんだけど考えてしまった。