ストーリーとしては、かつては日本一の選挙参謀といわれた
主人公が現在はおちぶれてしまい、復活をかけて自分の故郷の
現職市長の再選依頼を受けるが、相手は若いやり手の市議会議員。
普通にやったら勝ち目はないと思われるところをどうするか、
というもので、これを選挙の手法や応援の市議会議員や国会議員
などの関係も絡めて選挙の結果が出るまでを描いています。
ストーリーとしては、なるほど、こういう展開もあるのかという
驚きと、主人公の屈折した内面に関する共感があり、楽しむことが
できました。
選挙の方法の勉強としても、なかなか参考になりました。
「裏でお金を渡す」といったものは実際にはなかなか使えないですが、
選挙カーでの演説や駅でのあいさつ、人心掌握の方法などは、「こう
いう方法、考え方もあるのか」と感心しつつ、今後何らかの形で
生かしていこうと思いました。
地名などはどうやら架空のものらしいですが、人名は実在のものも
使われているようです「大前健一」「野末陳平」氏といった方たちの
名前や方法論が記載されているので、これが本当かどうかも含めて
興味をそそられるところでした。