オリジナルアルバムが1枚しかないバンドのB面（G面と呼ぶべきか）のコレクションと聞けば、ふつう最低基準のがらくたの寄せ集めが予想される。だがゴリラズの『G-SIDES』は、“ライヴ”パフォーマンスの準備に何か月もかけるこのバンドにふさわしく、慎重に慎重を期して計画され、それをしのぐ結果となった作品だ。これが単に過去の名曲を集めただけの作品でないことは確かだ。「19-2000」はよりアップテンポにミックスされ、「Clint Eastwood」はファイ・ライフ・サイファーと共演した粗いミックスになり、CD-ROMビデオにもなっている。最後の「12D3」などの他の曲は、自動操縦された『13』時代のブラーという雰囲気だ。37分という軽さは意外ではないが、全体的にはゴリラズのアルバムと対をなす、質に見合ったいい作品になっている。（Chris Blenkarn, Amazon.co.uk）