インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

「国家」の復権 アメリカ後の世界の見取り図

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
Amazon.co.jpで確認
【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:ユベール・ヴェドリーヌ/著 橘明美/訳 出版社名:草思社 発行年月:2009年08月 関連キーワード:コツカ ノ フツケン アメリカゴ ノ セカイ ノ ミトリズ こつか の ふつけん あめりかご の せかい の みとりず、 ソウシシヤ ソウシシヤ 4243 そうししや そうししや 4243、 ソウシシヤ ソウシシヤ 4243 そうししや そうししや 4243 民主主義、国連、世界市民…「美しい理想」が人類を不幸にする!国際政治を知り尽くす著者による挑発的な一冊。 第1章 終わらなかった歴史(ハンティントンの警告を押し流した楽観主義の洪水ピューリタニズム的外交の流行唾棄された「現実政治」 ほか)第2章 「国家以後」の落とし穴(現実を直視することは理想を捨てることではない最後のイデオロギーと化した「市場」の大津波 ほか)第3章 合衆国になれなかったEUの選択(幻に終わった「ヨーロッパ合衆国」「EU憲法」への拒否反応は何を
周回遅れの日本 ★★★★★
イラク戦争の開戦に当たっては、フランスとドイツは再三にわたるアメリカの要請にも関わらず、反対に徹したことは記憶に新しい。もし仏独両国がアメリカに同調して行動していたらどのような結果を迎えていただろうか? 著者のヴェドリーヌは、イラク開戦時のフランスの外相ドビルバンの前任者であるが、豊富な経験に裏付けられたリアリストでもある。

本書を読むと、アメリカに対する姿勢、EUに対する考え方や国家観などフランスも決して一枚板ではなく、極めて多様な思想があることがわかる。ソ連の崩壊後、「歴史の終焉」が宣言される一方、「文明の衝突」の危機も警告された。今や歴史は終焉せず、ますます多極化した複雑で不安定な国際情勢が続いている。そしてヨーロッパではEUは成立したが、「ヨーロッパ合衆国」は幻に終わった。国連やEU、またNATOやWTOのような多国間の防衛や経済の協調・調整のための国際的な機関があるが、結局のところ国家というアイデンティティをもった組織が今後とも重要であることを著者は指摘する。そして最終章の「幻想から現実へ、イデオロギーから「政治」へ」はまさにリアリストの目で見た国際政治への現実的な提言で傾聴に値する。

ところで、我が国では政権交代が実現したものの、国際政治の荒海の中に乗り出していくには誠に危うい感じが否めない。「友愛」だけでは国際社会で生き残っていけない。考えてみると、ソ連崩壊によるイデオロギーの終焉を未だに我が国では深刻に受け止めてこなかったのではないだろうか? 周回遅れの日本の姿が彷彿として浮かんでくる。
痛快なリアリズムの書! ★★★★★
とにかく驚くほど歯切れがいい。世界の現実をどこまでもシビアに見ている。そして断言する。今の世界で人々の幸せに貢献できるもっとも強力な組織は「国家」なのだと。長く国際政治の第一線で活躍していた人物だけに、その情報量・洞察力は半端じゃない。あえて分類するなら、本書は『歴史の終わり』『文明の衝突』といった本の系譜に連なる一冊だと思うが、それらの本と比べて、本書は圧倒的に形而下の状況にこだわっている(きっと著者が学者や批評家ではなく「当事者」として人生の大半を過ごしてきたからなのだろう)。こういうタフな知性が日本にも現れることを祈らずにはいられない。