【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:信田さよ子/著 出版社名:講談社 シリーズ名:講談社現代新書 2002 発行年月:2009年07月 関連キーワード:エラバレル オトコタチ オンナタチ ノ ユメ ノ ユクエ コウダンシヤ ゲンダイ シンシヨ 2002 えらばれる おとこたち おんなたち の ゆめ の ゆくえ こうだんしや げんだい しんしよ 2002、 コウダンシヤ コウダンシヤ 2253 こうだんしや こうだんしや 2253、 コウダンシヤ コウダンシヤ 2253 こうだんしや こうだんしや 2253 妻を見下す夫たち、夫を捨てる妻たち。人気カウンセラーによる衝撃レポート。 プロローグ おばさんも仲間に入れてほしい!第1章 妻たちの反乱-夢の男を求めて第2章 今度生まれてくるときは第3章 正義の夫、洗脳する夫第4章 選ばれる男の条件エピローグ 草食系男子はホンモノか?
お互いを認め合うこと,関係性を築くことが大事らしい。
★★★★☆
男性は自分の持っている権力性にもっと自覚的になった方がいい。そしてもっとやさしく気がつく人になろう。ということを事例や自分の趣味?や文学を通して語る。男性の形は世代差も大きいが個人差も大きいと感じる。対等で温かな関係性はどうすれば可能なんだろう?
家庭においてよりよい関係を築くためには,男性であろうと女性であろうと気配りや配慮,そしてコミュニケーションが重要,ということ。
心配しすぎるからこそ「老婆心」なのだろうけれど・・・
★★★☆☆
『母が重くてたまらない』にて日本の母子関係の閉塞にメスを入れたこと
で有名な信田さよ子。本書『選ばれる男たち』は、カウンセラーとして今ま
で多くの悩める妻に接してきた彼女が、これからの「夫と妻」の関係に対
する提言をまとめた本だ。ノリはエッセイ風で、話題も軽くて読みやすい。
ただ書いている内容は特に中盤あたり、太りすぎたときの小錦ぐらいに、
重い。
大きく分けて3つの部分から成っていて、まずは昨今の「イケメン」ブーム
という潮流の分析から開始される。著者の言うとおり、石原軍団のような
男性ホルモンムンムンな「野郎ども」より、小栗旬や瑛太、それから斎藤
佑樹やヨン様など、中性的な男ほど人気を呼んでいる。そんな動向を著者
は、女性が信じ込まされてきた「夢の男」という理想像が男の側による独り
よがりな「男の夢」であったに過ぎないことに気づいた彼女らによる一種の
「反乱」なのだと示唆。二つ目は著者がそのような考えにいたった根拠、
彼女自身がカウンセリングで見聞きした「男の夢」の犠牲者たちの事例が、
匿名の形で紹介される。三つ目は、これからの時代、女が「男の夢」のた
めに踏み台にならないための、また男の側もそうさせないための解決策だ。
この本で著者が述べていることも真理の一面なのだろうがしかし、やや悲
観的すぎるか。人それぞれ世界を見ている立場や角度が違うのだから、
その「誤差」をさっ引いてものを考えなければいけないと思うが、だいたい
カウンセラーという職業柄、彼女が対峙するのは「不幸な妻」が多分を占め
ているわけで、それだけを見ていては「男の夢」によって偽装されながらも、
結果的にうまくいった夫婦を見逃すことになってしまう。
ところで、冒頭で書いたとおり中盤の「無視される」などのDV被害事例も
読んでいて陰鬱としてくるが、序盤の著者の主張の部分も、じっくり読ん
でみたらものすごく卑屈なことが書かれているのがわかってくる。だって
この人、自分たちのようにヨン様やハンカチ王子に熱を上げる熟年女性
たちが、同性を含め社会から「みっともない」と蔑まれたとしても、それは
世間の側が「男の夢」の一部である「夢の女」という理想像を内面化して
しまっているからであって、彼ら彼女らは悪くないし、わかってもらえない
のはしかたないというのだ。実はこれ、魯迅の『阿Q正伝』なみにひねく
れた結論だと思う。
批判は鋭いが、代案が弱い
★★★★☆
いいにくいことをはっきりと指摘した好著である。難を言えば、日本人男性の現状に対する批判は鋭いのだが、では男性はどうすべきなのかという代案がはっきりとは示されていない。その点では、男性自身が「オルタナティヴな男性性のありか」を追求した男らしさという病?―ポップ・カルチャーの新・男性学をおすすめしたい。
章によって出来不出来がある
★★★☆☆
DVカウンセリングで著名な著者であり、他の著書にあるようなDVをする男性の問題が鋭い視点で描かれている、ということを期待すると期待はずれに終わる。
この本、メルマガの連載をまとめたもので、章によってテーマが異なる。DVをする男性について書いたのは3章でこれはカウンセリングの現場を知っている著者の持ち味が光る。しかし、後は「女にとって夢の男は」ということをつらつら書き連ねたもので、著者自らヨン様に入れ込んでいるくだりを述べてみたり、「王子」に入れ込む中年女性を描くあたりは、カウンセラーならではの視点があまり感じられず、「付き合わされてしまった」というような苦笑いが出てしまう。同じ感覚を共有できるアラカンの方が読むのならいいのかもしれないが・・・。
この著作の原動力は怒りなのでは
★★★★★
圧巻は、第三章以降、カウンセリングの現場からかいま見る
壮絶な家庭という密室のなかの酷い現実を描写したところだ。
著者は被害者であるクライアントたちに寄り添い、一方で、
加害者教育の現場で、その実態と思考法を知るに稀有な経験をしている。
そのなかで、著者にしか書けない現代を切り取ってみせた、と思う。
そして、この著作の原動力は、怒りであり、そして、若い人たちへ
のエールだと思う。
家庭で、夫たちが、せめて妻をいじめない存在ならば、その後に
おきる悲劇もないのである。そして、家庭という場が男を豹変
させるのなら、どういう安全装置がいるのか。
せめて男たち、自覚せよ。女たち、注意して自衛せよ。
というメッセージを受け取った。
すでに、渦中にいる妻たちには、からくりを丁寧に見せてくれた、と思う。