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絶望に効くクスリ vol.14―One on one (ヤングサンデーコミックススペシャル)

価格: ¥650
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
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慈悲の心を感じます。 ★★★☆☆
 絶望に効く薬のファンで全巻持っていますが、
全体を通してこの本が何を目指して、そのためには
どうすればいいのかを描いていないような気がします。


 他の巻では好きなことだけをして生きていく方法は
ないのか?みたいなことを聞いていたりしますが、
それをインタビューした人全員に訊いているわけでもない。


 一貫性みたいなものが無いですね。
この巻でもそれは同じです。


 ただ、色々な人の話を書いてあります。
元ニートとかヤンキーとか。
自分に境遇の似た人をみつけて、何か得られる可能性は
あると思います。


 そういった意味では良い本だと思います。
それと、著者が人のためになるように作品を作っているのは
伝わってくるような気がします。善意は感じますね。
「一つ決めたのは、『過去との断絶』です。過去の経験をいかすのはやめようと思って…」 ★★★★★
 第14巻は、42年間に1万人を超えるお客様の顔と名前を憶えた伝説のホテルマン・加藤健二氏(キャピトル東急)や地球温暖化問題から『未来バンク』を設立した“5時からヒーロー”こと田中優氏といったゲストたちの独自の道を歩まれた挿話に興味を惹かれた。

・ 「いろいろ『知る』から出られないのよ。いろいろ考えたら、出られませんよ。コンピューターで見て知ってる気になっても、それは断片を知ってるだけなのよね…」
 「『頭』で知ってて『ハート』で知らないの。」――80歳過ぎた現在も世界中を放浪する旅人・金井重

・ 「『音楽家になりたい』っていう人はなれなくて… 『音楽家になると決めた人』が音楽家になるんですって言葉があるんです。要は、『やるんだ』って決めちゃえばできるよね。」――日本が誇る世界的なピアニスト・山下洋輔

・ 「私にとって、唯一効く薬は… いい芸術(アート)を創ることです。」
 「自分の妻が逃げてしまっても、それが芸術になれば、自分も癒されるし、事故で手を失っても… それを芸術にできればすべてを治してくれると、私は思っています。」――世界を代表するイギリスのファンタジー作家・ニール・ゲイマン

・ 「本当にボトム(底)を知ってると、明るくなりますよね… あれもこれもなくなったって考えるより、残ったものを考えるのがすごく大事だと思います。」――ロック、レゲエに沖縄音階をチャンプルーしたサウンドとまっすぐな言葉でメッセージを発信するアーティスト・前川真悟(『かりゆし58』)

 最後に大ヒット『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 』の著者・山田真哉氏(公認会計士)がニートから自分をリセットさせて行動を起こして会計の世界に興味を持ったことや本を出版するにあたって編集者を数字で合理的に説得する挿話は読んでいて痛快で大変面白かった。 

・ 「一つ決めたのは、『過去との断絶』です。過去の経験をいかすのはやめようと思って… すべてをリセットしたんです。」――山田真哉

山田玲治よ!何と戦う? ★★★★★
今回の表紙は絶望の中で戦う山田さんの姿が象徴的ですね。

 地球環境って大丈夫なのか……?

 好きなことだけでやって生きていけるのか……?

 生産的に生きていないとダメなのか……?

多様な問題について様々な人との対談から答えを紡ぎだそうとする姿が見え隠れしています。

加藤健二:お客様の名前と顔を憶えて握手攻めです。
金井 重:「私」を生きる時代だわ…
鮎川 誠:「無理でもやる」ちゅう。そう戒めとる。
山田真哉:アートと算数の、両方を満たすものがどこかにあって、僕はそれを「妙手」と言ってるんですけど…
山下洋輔:要は自分が何者なのかを知りたいわけですよ。
ニール・ゲイマン:いい芸術(アート)を作ることです。
前川真悟:感謝する気持ちは、自分を救うことになるんですよ。
田中 優:死ぬくらいなら…思いっきりやってみたほうがいいな…

今回もステキな言葉の数々を楽しめる1冊です。