かなり教養が深まります
★★★★★
本書は 教養としてのロースクール小論文
の第4講から第6講に多少の加筆修正を加えたものです。
おおむね前書と内容は同じと言えます。
前書中の過去問の添付状況が、 諸家の著作権を害する恐れがあるため、
著作権法の適合するよう加筆修正を加えたとのこと。
(本書はしがきより。)
私の本書に対する意見ですが
ロースクール受験を目指されている受験生の方、
「小論文ってどうやって書くんだ?何を書くんだ?」
と疑問に思うところがあったら、
本書をまず読んでみることをお勧めします。
ページ数は多いですが、どこも飛ばせません。
「麻薬使用なぜ悪いのか?」等、公共哲学・応用倫理学
を中心に、書かれています。
哲学・倫理学と聞くと難しそうに感じられますが
行間を読ませるような文章ではなく
分かりやすく説明されています。具体例が多いのが嬉しい。
本書に書いてあることを、土台に小論文問題集を
解いてみてください。
問題文を読むのが楽しくなりました。
早稲田セミナーの浅羽先生の講座を編集した本書の特徴は
講義録であるため、語り口調で書かれ
「です・ます調」のような堅い表現ではなく読みやすいです。
私は本書を読み、ロースクール入学後
特に「憲法問題」を考える上で、
役に立つ知識が本書にたくさん盛り込まれていたと実感しました。
試験で出される仮の法令・制度は、
現に社会で問題となっていることが想定されて作られています。
この問題の根底には、どんな対立利益があるのか、
どんな気付かざる問題点が隠れているのか、
本書を読んで思料を深めてみましょう。
読んで損はありません!