インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ユング自伝―思い出・夢・思想 (1)

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: みすず書房
Amazon.co.jpで確認
若干のすれ、汚れはあります。カバーに黄ばみ、天に黒ずんだ汚れ、小口、見返しに斑な黄ばみがあります。折込、書き込みは見あたらないです。1986年3月第16刷発行です。
さようならフロイト先生。ユング先生も古くなって行く ★★★★★
フロイトと一緒に精神分析学の発展に寄与したユング(カール・グスタフ・ユング Carl Gustav Jung、1875年 - 1961年)が、
81歳の時に書いた自伝である。38歳の頃フロイトと意見が対立し袂を分かつ。ユング心理学(分析心理学)を創設。

日本でのユング心理学者といえば、本書の訳者の一人である、河合隼雄(かわい はやお)が有名だが、
河合氏は文化庁長官を務めるなど政治力も抜群であったため、1988年には日本臨床心理士資格認定協会を設立し、
臨床心理士の資格整備にも大きな手腕を揮った。心理学でも食える市場を作った功労者である。

話がそれたが、ユングはフロイトのことを次のように書く。
「(議論が抑圧のことになると)私はフロイトに同意できなかった。彼は抑圧の原因を性的外傷であると考えていた。
 けれども私の実践から、他の要因、例えば社会達成上の問題や、悲惨な境遇による生活上の苦しみ、
 面子(めんつ)等の問題が全景に立ち、性欲の問題が二次的な役割を演じているような多数の事例を私は知っていた。
 後に私はそれらの事例をフロイトに示したが、彼は性欲以外の要因が原因となりうることを認めようとしなかった。
 そのことは、私には大いに不満であった」

僕は議論するまでもなく。ユングが正しいと思うのだが、そのユングも古色蒼然となりつつあるのである
ユングの心がダイレクトに伝わってくる ★★★★★
他のどの自伝より、著者の心がダイレクトに伝わってくる自伝でした。

蘇る、ユングの魂の叫び、命の鼓動。

ユングの生き生きとした生命が伝わってくるようです。

「ユングの生涯とタオ」も読んでみてください。
久しぶりに出会えた良書 ★★★★★
面白い。
ユングは難解で私なんかに理解できない。
そう思っていたが、その想いが払拭された。

ユングの思想は殆ど知らぬままに読んだ。
つまり、この本が私にとって初のユング著作なのだが
精神科医として、思想家としてのユングではなく
1人の人間としてのユングと対話するように
どんどん読み進めることができた。

1人の人間の疑問から、思想が生まれる過程。
そして、その思想そのものにも興味がそそられる。
久しぶりに良著に出会えた。
値打のある本 ★★★★★
この本は深い、そして面白い。2回読んだけど、3度目も読むだろう。賢者の本。錬金術、フリーメーソン、古代ヘルメス思想、グノーシス、などを学んだユングが最後にたどり着いた境地とは。読みそして感じるべし。この本の値打ちは大きすぎるぐらい大きい。
ユングの視点で見た世界 ★★★★☆
83歳になったユングが「私の一生は、無意識の自己実現の物語りである」との書き出しで始まる自伝である。幼少期から不可思議な夢や超常現象を体験し、自分の中にも母の中にも見いだすNo.2というもう一人の人格の存在を知る。神についても幼少期より不信感をもち、父親の職業が牧師という家庭環境の中でキリスト教との葛藤が非常に大きいものだったことを明らかにしている。この本で興味深いのは、ユングの視点で捉えた、ゲーテやニーチェについての描写である。ユングは、二度に渡って、自分の祖父がゲーテの庶子であるという言い伝えを書き記し、若き日に大きな影響を受けたゲーテとの関係をほのめかしている。解説によるとどうやらこれを事実と断定する証拠は何も見つからないらしい。しかし、これほどまでに『ファウスト』に多大な影響を多大な影響を受けていたことを知ることができるのも、この自伝ならではである。「ファウストはNo.2の生きた等価物である」とまで述べている。さらにニーチェの「ツァラツゥストラ」を謙遜しながらもユング自身のNo.2と同じであると述べているのも興味深い。そしてフロイトの出会いと確執と決別に関しては、尊敬、軽蔑、憎悪、思慕・・・複雑な感情が行間から溢れ出ている。あとがきで河合隼雄が述べているが、「読者は本書にのべられているユングの夢や幻像(ヴィジョン)の凄じさに、驚愕するだろう。それらはユングの内界に生起している事象であり、ユングにとっては、内的な世界は外的と同じく『客観的』なひとつの世界なのである」 まったくその通りだという感想を持った。翻訳がこなれていないため、集中力を欠きがちになるが、ユングを知る最良の一冊である。