著者の前作で、3月に発売された『いい仕事ができる人の考え方』も、
併せて購読されることをお勧めします。
それぞれ重なる部分がありますが、より理解が深まると思います。

いい仕事ができる人の考え方


私は26歳で国際結婚、28歳で転職を経験した30歳の会社員です。
大学生時代に「国際的」というキーワードでメーカーに就職。
幸運にも24歳の若さでタイ工場に駐在し、タイ人との結婚。
以降は、公私に渡り国際的な日々を過ごしています。

20代は国際的なイメージが、タイという国に現実化しました。
30代は、タイへの理解を更に掘り下げるため、
日本で、タイ語の学習、タイ関係のビジネスに挑戦する予定です。
40代はタイに生活拠点を移し、タイを基点にしたビジネスに挑戦したいと思います。

以上の目標は、P40で述べられている「自立」「自律」「自導」について、読んだ際に思いついた内容です。
今後、目標は変わるかも知れませんが、今の思いを大切にして今後の日々を過ごそうと思います。

以上のように、人生の目標を考える際に、大変参考になったので、
30歳前後の方、つまり、私と同世代の方に勧めたい本です。

キーワードを並べた本というのは、その一つ一つが大事なものであっても読みやすい反面、心に残らないことが多い。この本もそういう種類の本なので少し注意が必要だと思う。

まず、欲張らないこと。キーワードの８０個はそれぞれ重要度の大小はあれ、どれも示唆に富んでいる。それをすべて記憶してもそんなに意味が無いと思う。人生のステージでどの言葉が自分に響いてくるかに違いがあるからだ。だから、欲張らず、自分に響いてきたキーワードを大切に咀嚼するのがよいと思う。

そういう風に読み勧めていく中で私に特に響いたのは、keyword15の「登山型キャリア」と「トレック型キャリア」というもの。キャリアは直線的ではない、うろうろしながら登山対象の山を見つけてもいいじゃないかという感じ。これをキャリア教育プログラムを提供している会社の社長が言ってくれたのがうれしい。楽になった。また、keyword39の自尊心というのも気に入った。才能や個性は突起物。人生はそんな突起物にあっちこっちにひ引っかかり思わぬ方向に行くものだ。その突起物に対してあれこれ不満を言うのではなく、これが自分だと堂々と生きればいいじゃないかという感じ。この言葉も私を少し楽にしてくれた。


著者は語呂合わせが好きなようで、これって適当じゃないか！？という言葉もいくつかあって、よく年配者が漢字を例にとって昔の人は良く知っていた、というのと同じようにそこの浅さを感じてしまいそうになる。しかし、それは単に表現方法の一つなので著者がその言葉を書いた背景を考えながら読むと、捨てたもんじゃないと思えると思う。

『いい仕事ができる人の考え方』
という本が好きだったのでこれも買ってみたが、滋味。

内容はところどころダブっているのだが、
純粋に語録、キーワードとして読むならこちらのほうが
ストレートにくる。

個人的には、初っ端のキーワード１でガツンと打たれた。

そこにもあったが、この本自体の内容はかなり抽象的なので、
それを自分の経験に還元できるか、
咀嚼力の大きさによってまた印象が変わるのかもしれない。

とりあえず私は何度も挫折をしている「カラ兄」に
もう一度チャレンジしてみたい・・・。