【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:ピーター・L.バーンスタイン/〔著〕 山口勝業/訳 出版社名:東洋経済新報社 発行年月:2009年10月 関連キーワード:アルフア オ モトメル オトコタチ キンユウ リロン オ トウシ センリヤク ニ シンカ サセタ ジユウナナニン ノ モノガタリ あるふあ お もとめる おとこたち きんゆう りろん お とうし せんりやく に しんか させた じゆうななにん の ものがたり、 トウヨウ ケイザイ シンポウシヤ トウヨウケイザイシンポウシヤ 5214 とうよう けいざい しんぽうしや とうようけいざいしんぽうしや 5214、 トウヨウ ケイザイ シンポウシヤ トウヨウケイザイシンポウシヤ 5214 とうよう けいざい しんぽうしや とうようけいざいしんぽうしや 5214 合理的経済人モデルへの行動ファイナンスからの挑戦、ノーベル賞経済学者たちのエンジニアへの転身、アルファを求めてしのぎを削る巨大な機関投資家…彼らは
人間の才能が生み出す、壮大な金融システム実験の軌跡
★★★★☆
実は、読む順番が逆だったようで、先に『証券投資の思想革命』を読んでから本書を
読むのが、時間軸に沿った自然な流れらしい、と気がついたのは、読み始めてから。
まあ、それはさておき、すごい本だ。さすが、バーンスタイン。『リスク』も、壮大な
人類と天才の英知の奇跡の物語でしたが、本書は、金融工学の黎明期に活躍した
有名人と投資会社、証券会社を取り上げて、インタビューを交えながら、いかにして
現代の金融工学、特にファイナンスの革新的な進歩(?)がなされたか、を解き明かして
いきます。
本書のはじまりは、意外にも、行動ファイナンスという、数理工学というより
は、合理的意思決定にはじまる、人間の意思決定にまつわる話から幕を開ける。
そして、サミュエルソン、ロバート・マートン、シラーなどの現代投資工学の基礎を
開いた有名人の話しを経て、リスク、リターン、CAPMにはじまり、アルファ、ベータ、
デリバティブズ、有効フロンティアなどの投資理論につながる数理金融工学の有名人、
ブラックショールズのマイロン・ショールズ、
シャープなどなど、彼ら、神にめでられし「特異な才能」を発揮し、よくも悪くも
金融資本主義の膨張に影響を与えたであろう、人間の叡智を詳細に読み解いていきます。
バーンスタインは、金融工学の理論的発展に焦点を当てていて、コトの善悪や、結果的に
金融システム、金融資本主義の暴走で世界的な金融危機を招いた、というような価値判断には
あえて言及を避けています。だからこそ、自然科学以外に、数理工学的な方法を極限まで
応用した、壮大な市場での実験に至る、人間のある意味、果てしない知的欲望の影を
感じて、大変興味深い内容となっています。
ファンドマネジャーや証券アナリストを目指す人には役立つ書
★★★★★
効率化された証券市場の中で、超過収益(アルファ)をいかに得ていくかの理論と実践、試行錯誤の歴史の物語です。シャープ、マーコヴィッツ、ショールズ、ブラック、トレーナーなど、証券分析の教科書に指標や法則の名前としてでてくる有名人も多く登場します。
そして、ノーベル賞を受賞したような有名人でも、実践で投資を行い、ときには失敗もする。人間心理も絡んで、投資の世界も人知を越えた領域に入っているところもあるのではないかと感じました。
内容は高度ながら、個人投資家レベルでも物語として面白く読めましたし、ファンドマネジャーや証券アナリストを目指す人には証券分析の歴史を知る上でも役立つ書だと思います。
投資に興味がある一般読者にはレベルが高い本
★★★★☆
本書は投資に関する著者として有名なピーター・バーンスタインによる書籍です。
投資理論に関するアカデミックな部分をわかりやすく説明していますが、
投資理論や投資について全く知識のない方には敷居が高いと思います。
投資について初めて勉強する人は入門書を読んでから本書を読むを理解する進むと思います。
ある程度投資の入門を読んで本格的に投資理論を勉強したい人には物語風になっているので
わかりやすし理解しやすいと思います。
個人的にはちょっと説明不足のところもあるので星4つとしました。
90歳のバーンスタインが見せる知的活力に脱帽
★★★★☆
著者ピーター・バーンスタインは90歳でこの本を書いて他界した。著者の本は「リスク」しか読んでいないが、老いても驚くべき知的活力を他界の際まで維持していたというべきだろう。
効率的市場仮説、それに基づく現代投資理論の体系は、現実に観察される人間の非合理的な投資行動、さらに金融・資産市場のバブルとその崩壊を説明できないとして、行動ファイナンス学派などから批判が上ってきた。そうした問題に著者がどう考えるかが、17人の金融投資分野の理論家、実務家を紹介しながら展開する。
一番興味深かったのは、第1章の行動ファイナンス学派からの批判、挑戦への筆者の議論だ。効率的市場仮説は例えるなら、摩擦のない真空での物体の運動を説明する力学であり、現実の世界の摩擦の存在を否定しているわけではない。つまり現実の市場が完全に合理的だと想定しているわけではない。ただし、摩擦のある世界での物体の運動を説明する原理を抽出するために、摩擦のない世界を想定するのだという。
また、行動ファイナンス学派による市場参加者の非合理的な行動によるアノマリー(=摩擦)が発見されると、それを裁定(アビトラージ)する別の参加者が登場し、結局市場は効率的になっていくと説く。本の帯に書かれた「人食い鮫」とはこうした裁定者のことだ。
なるほどね・・・・と思うが、それでもやはりもっと原理的な部分で市場の動きには人間の非合理性が関与しているのではないかと私は思い続けている。株式市場を効率的にする諸制度は1700年代初頭の南海泡沫事件以来繰り返されてきたが、人間がやってしまうバブルとその崩壊が当時よりも改善されたと思えないからだ。
残念ながら
★★★☆☆
この作品の前身となる「証券投資の思想革命」に比べると歯切れが悪くなっているのは読んでいて爽快感に欠ける。それは前作が著された時ほど単純で割り切った議論が難しくなっている今日の状況の反映で、著者の責任ではないのだけれど。翻訳が生硬で拙いのは前作同様。およそ投資のプロフェッショナルとは思えない質の低さ。これを放置した出版社にも反省を促したい。