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英文の読み方 (岩波新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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どう見ても、目指すところは読解を超えた翻訳にある ★★★☆☆
英語の読み方についての多くの示唆を含んだ本ですが、基本的には、翻訳を指南するための本だと思います。

翻訳を前面に押し出しても、それが「読み」の陽表的な結果である限りにおいては、「読み方」の本として何ら問題ないし、優れた翻訳指南書は優れたリーディングの参考書となるでしょう。プラクティカルなリーディングと対立的に捉えられている人もいるようですが、本質的には、それほど対立するものではありません。しかし、この本の構成にアンバランスさがあることは否めません。

翻訳ベースであるにもかかわらず、読み方の本を装わんがために、構成がいびつになってしまっているのです。まず、前半部分に、取ってつけたような感が否めません。英会話をするにせよ、読解力が不可欠であるようなことが書かれていますが、翻訳に軸足を移した後半の内容もその要件に含まれるのであれば、実際に英語を使ってコミュニケーションをとらない人の詭弁にしか聞こえません。

一方、序盤から翻訳について語っておきながら、翻訳と和訳や読解との関係が最終章に回されています。テクニカルでないところだけでもはじめのうちに終章に目を通しておくことをおすすめします。

軽い本ですし、英語の知識として役に立つこと、これからの向き合い方として参考になることはいくつもあるので、多くの人にとって、読む価値が十分にあるとは思います。ただ、行方氏の著作のダイジェスト版といったところで、手間を惜しんだ感があるのが残念です(73ページにある思い出話などに何の示唆があるのだろうか?)。志の高い人には他著の方がおすすめできます。学校でプラクティカルな英語を学んだ人には、こういう世界もあるのだと知るのに有益です。
正確な英文の読み方を教えてくれる本(1) ★★★★★
私は以前から、英語を正確に読み取りたいと強く願っていました。今もそうなりたいと努力を続けています。読んでいる英文の内容が、これしかないという形で正確に読み取れているのか自信がありませんでした。それで、そのような英語の読み方を教えてくれる本はないのか、長い間探していました。その結果、古谷専三先生、伊藤和夫先生、薬袋善郎先生の本を見つけることができました。
上記の先生の本を繰り返し読んで勉強した後、行方昭夫先生の本も読ませて頂き、大変参考になるところが多くありました。読んで本当によかったと感じられる本でした。
以前より幾分かは正確に英語を読めるようになったと感じています。
反主流? ★★★★★
読みやすい語り口で、静かに読み進めていける感じの本。「論理」にこだわり、接続詞に関する視点などはとても役に立った。
ただし筆者の主張するところはかなり現在の主流とは異なっている。「適切な日本語に訳せないのは本当に読めたといえない」「英和辞典はよくできているからどんどん引くべき」
など、「英語は英語のまま理解せよ」「辞書をなるべく引くな、引くなら英英」という主張が増えている中で、少し珍しい気はした。
本書は私には「猫に小判」なのかもしれない ★★☆☆☆

 著者は英米文学が専門の東京大学名誉教授。

■タイトルには疑問を感じる
 読了直後に抱いた印象は、「英文の読み方」というタイトルは少々おおざっぱではないかというもの。本書は、著者の意図は別として、わたしのような日常的に業務で英語を使う一介のサラリーマンではなく、読者英文解釈が苦手な大学生と翻訳家を目指して日々研鑽を積む読者のために書かれたものでした。そういう人々には一定の役割を果たすかもしれないものの、そのどちらにも当てはまらない私には今とりたてて必要な書ではありませんでした。どういう目的で書かれたものであるかをより明確にするためにも、「英文の読み方」とするよりは、「英文解釈の方法」とでもしたほうが消費者には親切だったでしょう。

■取り上げられている英文はなじみのない分野からのものが多い
 英文解釈/翻訳のための練習文として本書に取り上げられている英文は、社会科学や古典文学の書物からのものが多く、そもそも解釈に難儀を感じる種類のものであると同時に、繰り返しになりますが一介のサラリーマンに過ぎない私のような読者には縁遠い文章ばかりでした。

■狭義な意味の「読む」が私の日常にかかわりが薄い
 本書が言う「英文を読む」というのは「英語を日本語に翻訳することができる」というかなり限定的な意味で使われていると思います。私のようなサラリーマンがビジネスの相手と英語でやりとりする場合には、日本語を介することがありません。むしろ日本語を介することなく日本語を読むほうが交渉はスムーズに行くのですから。

 読者を選ぶ本であると、申し上げておこうと思います。

地に足がついた英文解釈のために ★★★★☆
英米文学研究者であり、また多くの翻訳書を持つ筆者が、
教職40年以上の経歴を背景に、英語の読み方について
丁寧に語った本。

この本は、いわゆるハウツーものではなく、どのように
英文を理解していくか、正確にに筋を追いながら英文を
読むにはどうすればいいかを、じっくりと、地に足を
つけた質実な解説で語っている。

構成としては、英米文学作品から例を出して、その解釈に
対して解説を加えていく、という構成。
したがって、高校上級〜大学生初級など、ある程度英語の
基礎的力がある人の方が読んで得るものが多いと感じる。

ただ扱う文章は、筆者の経歴上、ほとんどすべてが英米文学
作品と、偏りがあるのが残念。逆に、文学に興味のある
読者は楽しく読めると思う。