とかくエモ/メロディック・パンクにくくられがちな一方で、いわゆる00年代の日本のギターバンドのカテゴライズからさえもはみ出している彼ら。Vo&Gの細美の少年の面影を残す声は、タフな現実を捉えながらも決してニヒリズムに身を浸すことなく、かといって能天気かと言えばまったくそんなこともない。英語詞の文学的なクオリティの高さには、だからこそ楽器もろともバンド全体で“歌う”根拠が見える。USエモはもちろん、UKロック好きの琴線に触れるコード感やメロディも。(石角友香)