ベーシックインカムの時代が始まる: その理由と財源および導入手順
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ロボットとAIによって20年後の日本では50%の仕事が奪われる?!。そんな予測が多くの専門家から指摘されています。
もしそうなれば失業者が溢れデフレ恐慌で経済が崩壊してしまいます。そうしたリスクに備えてベーシックインカムという
仕組みがにわかに注目を集めてきました。ベーシックインカムとは就労している、していないにかかわらず、全ての国民に
一定の所得を無条件に給付する仕組みです。一方、ベーシックインカムは大多数の人々にとってまだ理解が進んでいるとは
言えません。
ベーシックインカムと聞けば多くの人は「最低限の生活保障」つまり社会保障の延長であると考えがちですが、その考えは
すでに時代遅れになりつつあります。ベーシックインカムは社会保障ではありません。社会保障を必要としない未来社会を
実現するための、新しい経済システムなのです。テクノロジーの進化によって人間の労働が不要になりつつある現代、資本
主義や共産主義というそれまでのイデオロギーに変わる新しい時代の幕開けがまもなく始まろうとしています。
<本文より>
・ベーシックインカムの本質は所得の再分配政策ではなく「所得の分配政策」
・働かない貧困者の救済を目的としたものではなく、すべての人々の豊かさを底上げするための政策
・正常な市場経済を維持するためには、生産量と同じだけの量のおカネの循環が必要
・もし生産性が向上することにより、労働によらない富の生産が増えてきたならば、所得は必ずしも労働の対価だけに限定する必要はありません
・人工知能やロボットが登場するまでもなく、現時点においてすでに機械が富の大部分を生み出していることは間違いない
・富の大部分は生産に関わる労働以外の要素から生まれてきます
・賃金は「労働の対価」ではなく、多くの人がそう思い込んでいるだけです
・「所得は生産された財の量に応じて与えられる」必要があります
・「労働なしに生まれた富は誰のものか」
・テクノロジーの進化によって生産性が飛躍的な向上を遂げた現在あるいは近未来においては機械が富の大部分を生み出すようになりますから、再分配よりも分配の意味合いが強くなります
・現在の所有体系を維持したまま技術的失業問題を解決するためには、ベーシックインカムのような給付制度を経済システムに導入する必要がある
・経済の本質とはあくまでも「財の生産と分配」であり、カネはその表層に過ぎません
・生産性・生産力が向上すれば財源という考え方に本質的な意味はありません
・重要なことは「労働すること」ではありません、生産力を強化し供給を確保することです
・働かずに供給を十分に確保することが可能ならば、生活のために働く必要はないのです
<目次より>
第1章 ベーシックインカムの時代が始まる
(1)テクノロジーが経済を破壊する
人工知能と深刻化する失業リスク
これまでの失業問題とはワケが違う
従来の雇用対策は通用しない
このままでは経済が破綻する理由
(2)ベーシックインカムによる解決法
ベーシックインカムによる通貨循環
所得は労働の対価なのか
資本の独占が正当化された理由
ベーシックインカム以外の解決法
労働なしに生まれた富は誰のものか
第2章 ベーシックインカムの効果と懸念
(1)ベーシックインカムの効果
・デフレ脱却と景気回復
・産業空洞化への対策
・貧困と格差の解消とブラック企業の根絶
・生産性の向上
・資源の効率的利用
・「もったいない」の精神が活きる
・GDP至上主義からの脱却
・人口増加の効果
・地方経済と農業の活性化
・自殺や犯罪の発生率低下
・社会保障制度の効率化
ほか
(2)ベーシックインカムの懸念
・自分の生活が犠牲になる
・働く人が減って経済が衰退する
・共産主義国と同じ考えではないのか
・モラルハザードになる
・社会や文明が進歩しなくなる
ほか
第3章 ベーシックインカムの導入方法と財源
(1)ベーシックインカムの導入方法
満額支給スタート方式
小額スタート増額方式
年金&子供手当て方式
失業給付方式
(2)ベーシックインカムの財源など
通貨発行と法人課税が基本財源
デフレ不況を引き起こす貯蓄の問題
金融資産課税の併用
社会保障費の付け替え
など
(3)ベーシックインカムと通貨改革
通貨制度の仕組みと改革の必要性
ビットコイン技術のベーシックインカムへの応用
ベーシックインカム通貨が主流通貨となる
第4章 未来社会と予想される課題
(1)未来社会とベーシックインカム
ベーシックインカムの持続可能性
未来社会に求められる価値観
(2)ベーシックインカムに関わる課題
平等に貧しくなる危険性
富裕層による資源の独占
人口爆発と環境破壊の影響
ベーシックインカムを阻害するグローバリズム
グローバル・ベーシックインカムの未来