アベノミクスを超える経済政策を目指せ: アメリカ大統領選挙が示唆する、右派でも左派でもない政治の時代
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アベノミクスは限界です。ではどんな政策が求められているのでしょうか。
それは単なる「反アベ」で良いのでしょうか。
相変わらず出口の見えない欧州経済、そして中国や途上国の経済減速、資源安など世界不
況が長期化する中で、アベノミクスにも限界が見えてきたようです。しかしその安倍政権
に代わるべき野党も盛り上がりに欠け、民主党と維新の党が合流して成立した民進党に対
する国民の期待も、世論調査によれば非常に低いものです。
一方、アメリカ大統領予備選挙は熱い戦いが繰り広げられ、その中心はアメリカの政治を
支配してきた共和党や民主党の政治エリート層ではなく、それらに対抗する大衆勢力とし
て浮上してきたトランプ氏やサンダース氏などの人々です。それまでの典型的な右派左派
といった枠組みに囚われない人々が政治を動かそうとしています。その動きは世界へも広
がりつつあります。もはや右派も左派も信用できないと考える人々が増えている。政治的
支配層の常識の枠を超えた、まったく新しい政治が必要とされているのではないでしょう
か。そしてそれは日本でも。
反アベでもアベ信者でもない、アベノミクスを単に否定するのではなく、それを超える発
想が必要なのではないでしょうか。アベノミクスを超えるには、新聞マスコミや御用学者
が長年唱え続けてきた「常識論」つまり20世紀の古い先入観を打ち破り、既存の支配層が
作り出してきた枠組みから外へ踏み出す必要があります。その最大の常識が「財源」です。
何をするにも「財源が無い」で話が終わり。これでは何もできません。そもそも財源とは
何なのでしょうか?
本書では既存のエリート政治集団が目指してきたグローバリズム(新自由主義)によって
引き起こされる格差拡大と経済低迷の実態を考察します。そして財源というおよそ無意味
な呪縛から解き放たれる方法をご提案し、それによって実現できる、一般大衆の立場から
の、より積極的な経済政策を考えてみたいと思います。
目次より
第1章 待望される新しい政治
(1)既成政党が拒否される時代に
アメリカ大統領予備選挙の衝撃
アメリカの支配層は何を目指してきたか?
(2)あまりに馬鹿げた世界の実態
マネーゲームが支配する世界
空洞化する先進国の産業
通貨統合(ユーロ圏)の偽善
世界に連鎖する不幸の波
移民で破壊される世界の秩序
(3)まったく期待外れの日本野党
右派・左派という考えは古い
旧・民主党の犯した愚策
野党は一般投票による党首の選出を
第2章 アベノミクスを超える経済政策
(1)「反アベ」から「超アベ」へ
マクロ経済の基本構造
アベノミクスの限界
「財源」の限界思考を解く方法
政策のための財源は無限にある
(2)アベノミクスを超える三本の矢
①大胆な給付金の支給
②強力な研究開発投資と公共投資
③完全な失業者サポート
構造改革は次のステップで
投資減税と消費税減税、金融資産課税を