【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:室井尚/著 出版社名:平凡社 シリーズ名:平凡社新書 468 発行年月:2009年06月 関連キーワード:タバコガリ ヘイボンシヤ シンシヨ 468 たばこがり へいぼんしや しんしよ 468、 ヘイボンシヤ ヘイボンシヤ 7600 へいぼんしや へいぼんしや 7600、 ヘイボンシヤ ヘイボンシヤ 7600 へいぼんしや へいぼんしや 7600 2010年2月、タバコが日本から消える? WHO主導による完全禁煙の法制化が目前に迫り、喫煙者への迫害はますます加速している。「テロとの戦い」とも見紛うタバコ絶滅の力学を暴く。
喫煙ルールの問題
★★☆☆☆
著者の主義主張は、煙草の臭いや煙を好まない人間にとっては【甘い】と言わざるをえない。
路上喫煙、はたまた自転車(バイク)走行喫煙は巷に横行しています。
著者が言う誰もいない歩道って何でしょう?
10メートル以上離れていても煙草の臭いは分かりますよ。
あと、煙草は嗜好品ではあり得ません。依存性の強い薬物です。
学識ある大学教授も、こと煙草に関してはこの体たらくです。
逆に言えば、煙草は本当に恐ろしいですね。
すでに論破されているのを知りつつこんな本を出すとは。
★☆☆☆☆
びっくりした。本書の内容は室井が2005年に学内誌とネット上に発表し、ぼくが
http://cruel.org/other/smoking.html
で批判した中身が相当部分変わらずに使われている。この文についてかれは、まったく反論ができず、自分は統計を信じていないという言い逃れをするしかないていたらく。2005年には、かれは本当に知らなかったのかも知れない。でも本書で、かれは自分でもまちがっていると知っていることを、素知らぬ顔で繰り返し書いている。一応は知識人を名乗っているだろうに。読者をだまして恥ずかしくありませんか? もはや最低限の知的な誠実さや良心すらない、卑しい売文の徒になりはてましたか。情けなや。
もっとしっかり反論して欲しかった。
★★☆☆☆
行き過ぎた禁煙運動に対して警告を発する本となるはずだった本。
禁煙運動のような社会的な運動には、行き過ぎた考え方・行動を
取る集団が発生するのは、やむを得ないと思います。
喫煙の害を訴える証拠の中にも、前提条件や解釈に疑わしいもの
が含まれていることでしょう。
しかし、その行き過ぎた部分に対して、いくら「怪しい」と
訴えたところで、運動そのものに対する批判にはなり得ないでしょう。
映画サンキュー・スモーキング (特別編) [DVD]
(ちなみに、この映画は、相当面白いです。禁煙派の主張の弱点を
みごとについて爆笑の議論を展開する映画です。禁煙派の人にもお薦めです)
のような明快な議論(コレステロールの方がより多くの人を殺しているとか)
をより大きく展開し、たばこだけを諸悪の根源のように
扱うのはおかしい、とはっきり言って欲しかった。
個人的に西欧を旅行したときの話を持ち出して、値段はどうだった、
たばこを吸っている人が多かったとかいう議論は、有効な反論になっていないでしょう。
世界を一つの物差しで見る恐怖By禁煙支持者
★★★★☆
初めに言っておきます。
私は、禁煙支持者です。この本を読んだ後も、変わらず禁煙支持者です。本の中には文句を付けたい部分、それは違うのではないかと思う箇所もあります。本書のデータに関しても、私には正しいのか間違っているのか確かめる術はありません。
しかし、しかしです。参考になる点は幾つもありました。
最大のものは、他のレビュアーの方も指摘されている通り、「人は科学的に証明されていると言われれば、自分で確かめることなく受け入れる」と言う事です。
この本の中で筆者はタバコの禁煙反対論以上に、「世界を一つのものさしで見ることの恐怖」を主張しています。
以下、本書より。
ひとつの物差し(だけ)を大切にするということは、それ以外の物差しを認めないということです。(P36)
(中略・途中の例が長い)
現代におけるグローバリゼーションとは、アメリカ人が合理的だと思い込んでいる「物差し」を世界のすべての国に押し付けようという暴力にほかなりません。(P38)
(中略・同上の理由)
私はこのような「世界をひとつの物差しで見る」という視点が広まっていくことに深い危機感を抱いています。(P39)
引用終了。なお、グローバリゼーションについては例の一つであり、詳しく述べられているわけではありませんのであしからず。
学問的には、ある事柄があるとき、賛成論者、反対論者の書いた資料、行った発言・研究をまんべんなく学ぶことが重要とされています。片方の見方に偏ることなく、広い視野から物事を見られるようにしなければならないと言われているからです。
強い思いを持っていると、どうしても周りの声が聞こえなくなり、状況が見えなくなったりしてしまうことがあります。また、自分の抱いている思いと違う思いを抱いている人を、「自分の思いと違う」ということで(事実とは関係なく)攻撃してしまうこともあります。そんな状態に陥る怖さを改めて再確認できたのが、この本を読んで得た最大の利益です。
偏見なく、万人に「ゆっくり(強調!)」読んで考えて欲しい内容だと思いました。
*なお、他のレビュアーの方が「受動喫煙では、受動喫煙禁止法が制定された国、地域で10〜40%の心筋梗塞死あるいは救急入院が減少したことにまったく触れていません。」と書かれていますが、そのことについては本書P120の二段落目から述べられていますので、詳しくはその部分をお読みください。
喫煙者の勘違い
★☆☆☆☆
いくら大学の先生でも、専門外のことになればこの程度。あるいは、喫煙者がたばこを擁護しようとするとこの程度とも言える。
たばこの健康問題に関して、自分達に都合の良いようなデータ・論点を集めてきているが、喫煙・禁煙問題の本質はそういうことじゃない。仮にたばこが全く無害であったとしても、あの煙・臭さがある限り、非喫煙者にはたばこは耐えられないんだよ。逆にたばこがいかに有害であっても、煙も匂いも出ないなら、かくも禁煙運動が盛り上がることは無かっただろう。当たり前の事だが、喫煙者にはたばこの不快さがどうしても分からないのだとあらためて痛感させられる。
喫煙者はマナーを守れば分煙で大丈夫というが、現在、たばこを吸うのは社会の中流以下に属する人間が多く、マナーに頓着しないタイプの人間が多い。所詮、喫煙者には、社会の中流以下の人間にはマナーは期待できないことが、自分はマナーを守っている大学の先生には分からないようだ。たばこを吸うのが普通だった世代には、今や、たばこが社会階層・学歴・収入などに繋がる、格差をも表すツールなんだって理解がない。
こういう「賢いけど馬鹿なセンセイ」がいるから禁煙・分煙は進まないのだ、と言うことを学ぶには良い本かもしれない。