株主偏重経営の終わり、持続進化経営の始まり
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あなたは会社の未来を楽しみにしていますか?
現実には、そのような会社の未来への希望や期待を思い浮かべる余地もない状況が過去20年近く続いてきました。財務情報が示す稼ぐ力やその結果の余剰資金は史上最高となっていますが、それは過去に生きていた会社の老廃物でしかありません。むしろ2018年現在では会社とは非人間的でストレスばかりが交錯蓄積する場所であるといった認識が当たり前になっているようです。それはすなわち、現代日本企業の未来に向かう持続進化力が衰退の一途をたどっているということでもあります。
現代日本企業の経営者、マネジャー、社員の誰であれ、自信と期待に溢れて自社の頼もしい近未来を語れる人が一体どれだけいるでしょうか。しかし、それは、過去20年の会社関係者のみの責任ではありません。
その根本原因は、20世紀後半を通じて社会に貢献する存在でありつづけた日本企業群に、2000年前後の外資導入自由化とともに、株主利益の最大化を最高使命とする株主価値偏重経営という米国型企業標準を接ぎ木したことにあります。
本書は、そのいわば外来生物的概念と体制によって、日本固有の会社の組織と人材がどのように変質させられ衰退させられつつあるか、その主要な因果関係の事実を具体的に指摘し、日本企業の新たな進化の方向を提言することを試みています。著者達は、この小さな冊子が、これから日本社会の至る所に立ち上がるであろう日本企業再生の大小数えきれない狼煙の一つとなることを祈念しています。