ノーストレスで読み進む
★★★★☆
面白かった。小さな謎がすぐとけていくので、ストレス感じずに楽しんで読める。基本的に特異な才能をもった人が成長していって活躍していく類いのストーリーは好み。ゆえに本作もワクワクして読み進めることができた。オーディションの台詞部分は、やや冗長な感があり、かなり流し読み。今、テレビ、映画、舞台に出ている役者さんで、ここで描かれている天才的な人はいるのだろうか?と思いつつ、読んでいた。
天才にしか見えないモノ
★★★★☆
普段は目立たない少女飛鳥が、その演劇の才能からどんどん渦に巻き込まれて、最後は天才だけが辿り着ける境地へ。
最後の場面で、周りは響子に肩を並べたと思ったのに飛鳥は敵わないと言った。響子は芝居の怖さを知っていてここにいるけど、自分はまだ知らない。それがわかったのが飛鳥の成長だろう。空手の世界では辿り着けなかったあと一歩、本物になるかなり損ねるかのあと一歩を飛鳥が越えられるのか。続編が読みたくなる。てことはこの本だけでは少し物足りないのかという事で☆4つにしました。
ページをめくる指が...とめられない。
★★★★★
演劇の舞台という場所での役者の真剣勝負。
いくつか描かれるオーディション、そこに至るまでの女優の闘争心や
葛藤のピンとはりつめた緊張感が伝わってくる。
舞台稽古での駆け引き、オーディションの場面での一人の演技終了...
その度に読んでいる自分の肩に力が入っていることに気づく。
劇団「ゼロ」の初公演。
二日目ラストシーンでスポットライトの中で振り返る飛鳥の姿。
読み手も ぞっとさせる演出。
圧巻は、「欲望という名の電車」第9場を使った オーディションの
緊張感!、緊迫感!、臨場感!。
何年ぶりでしょうか...時間を忘れて読んでしまう、...
読まずにいられなくなる作品に出会えたのは。
読み手をぐいぐい引き込んでいく筆力。
ほんものです。
引き込まれました
★★★★★
あらすじを最初見たとき、自分がまったく
興味がない世界を舞台にしていたので、
読めるかなあと思ったけど、杞憂に終わりました。
自分の触れたことの無い世界で生きる人々の気持ち
は、やっぱり分かりづらかったけど、話に引き込まれて、
最後までページを繰る手が止まりませんでした。
飛鳥の可能性
★★★★☆
飛鳥の可能性が追究される作品なのだろう。
もう少し飛鳥が描き切れていたらと思う場面もある。なぜあれだけ演劇にのめり込んでいったのかの部分が弱いのかもしれない。
それでも、演劇というモノがこれほど細かく描かれる小説も少ないだろう。
やはり恩田さんは天才なのだ。