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三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

価格: ¥720
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
美しいタイトルと追いつけない中身 ★★★☆☆
完全にタイトルに釣られて買った一人です。

第一章はなかなか面白かったですね。
ただ、段々章が進んでいくにつれ「ちょっと狙いすぎじゃね?」という感が強くなりました。

 出られない学園の話とか謎の死を遂げた美人姉妹の話など高校生ネタの話が出てくるが、マンガの原作かなぁという程度でリアリティは感じられませんでした。
ジュヴナイルとしてもちょっとこなれていない。

ただ4つの話が一つの美しいタイトルの本をめぐって不思議にリンクするという設定は面白いですね。

だんだん飽きてきたとはいえ最後まで読みきることができたし、夏の旅の時間を埋める一冊として悪くはなかったと思っています。
読み終えられませんでした ★★☆☆☆
同作者の『ロミオと・・・』は一気読み、『真夜中・・・』はじっくり楽しんだのですが、何故だか読み続けるのが面倒で、3章途中で止めてしまいました。
この本と同じタイトルの小説が作中で書かれた由来についての短編集だと思うのですが、1章は「この作者の書いた小説、面白くなさそう!」と思ってしまい、2章は友人の知らなかった一面を見てしまった恐怖感にぞくぞくしましたが、何故か続きへの興味が持てませんでした。
ですが、他の作品を面白く読んだ私がつまらないと感じてしまったのも、作者の作風の多彩さの証明になるのかもしれないと思いました。数年経って読んだら、また感想が変わるかもしれません。
恩田陸の原点にして傑作。何度も読み返したい ★★★★★

わたしが恩田陸の初めて読んだ本、それが「三月は深き紅の月を」です


友達に薦められて借りてみました

題名が素晴らしいです

感動です

題名だけでご飯三杯おかわりできます



恩田陸さんの書く本はどれもノスタルジックな空気が特徴ですが、この本はそれを濃縮還元したような作品です


さらにこの本は他の恩田陸さんの本ともつながっているようなので、そこもまたすばらしいです


今も内容を思い出すだ懐かしいような淋しいよなきもちにさせられます
恩田陸ファン向け ★★☆☆☆
第三章までは、物語に引き込まれ一気に読み進みました。
ところが、第四章で意味がわからなくなりました。

私に理解力が無いのが問題ですが・・・。
しかしながら、再読することは無さそうです。

もし恩田陸を知らない人がいたら、他の作品を薦めたいと思います。
「物語」への飽くなき憧憬 ★★★★☆
本書と同題の作中小説「三月は深き紅の淵を」で
繋がれた、四つの独立した短編からなる連作集。


第一章「待っている人」は、大量の書物がある
邸宅から、「三月〜」を捜し出そうとする話。

「ザクロの実」というダイイングメッセージや沈んでいる家、そして
不自然な本の位置などを手がかりに、推理が展開されています。


第二章「出雲夜想曲」は、「三月〜」の作者
捜しの旅に出た、二人の女性編集者の話。

ヒロインの××にトリックが仕掛けられます。


第三章「虹と雲と鳥と」は、異母姉妹だった二人の女子高生が、
転落死した事件の真相を、元家庭教師の奈央子が解明する話。

結末では、「三月〜」が書かれる動機が明らかになります。


以上三章に出てくる「三月〜」は、それぞれ別物であり、
実際には「書物」として存在していないものもあります。


最終章である第四章「回転木馬」は、前三章の「枠」に相当し、回転木馬をモチーフにした
小説の書き出し部分について思い悩む、恩田陸自身を投影した人物による一人称の語り
のパートと、ファンタジックな学園物語のパートが交互に配されています。


本書の四つの章は、第一章で言及される「三月〜」の四部、それぞれとモチーフを
共有し、対応しているだけでなく、最終的には第四章の結末が「三月〜」の第一部
「風と茶の幻想――風の話」に繋がっていくことに。

あたかも第四章のタイトル通り、回転木馬のごとく、円環をなす本作ですが、物語を
循環させ、冒頭に回帰させるという整然とした構造を有しているわけではないですし、
作中作による入れ子構造の内と外も、しだいにあいまいとなり、転倒されていきます。


すっきりと割り切れる物語ではないので、欲求不満に陥る人もいるとは思いますが、
著者の内側からあふれ出る、汲めども尽きない豊饒な「物語」の断片を娯しむ作品
と、いえるのではないでしょうか。