世界史が好きなんで、中国史なら清朝が。その中で中国史上最高の名君と呼び名が高い康煕帝。見てみるとハマりました。
連日、深夜まで見てしまいました。撮影されたのが少し前なんで、最近の中国歴史ドラマを見てしまうとセットや衣装に関しては見劣りします。が、そんなこと、どーでもいいように思えてしまうぐらいの内容です。主人公を演じる陳道明が素晴らしい演技を見せてくれます。
幼少の時期はあどけなく、青年期は無邪気さがあった皇帝が様々な出来事を通して思慮深くなる、そして
皇帝が垣間見せる「孤独」その心を見透かされたがゆえの「嫉妬」「憎しみ」、この役者はほんと凄い。
久しくＮＨＫの大河ドラマ主人公を若手俳優が演じだしてから大河ドラマなど見なかったのですが、まさか中国の大河ドラマ（？）にハマってしまうとは思いませんでした。描かれている内容は現代中国にも通じるところがあるんだろうと思います。中国での高視聴率をもうなずけます。これを見てると何となく中国という国がわかるような気がします。ホントにこの皇帝がなしえたことは偉大な事業です。
確か中国史上で「聖」とつく名を贈られたのは二人だけです。孔子と聖祖こと康煕帝。漢民族でなく満州族出身の皇帝に贈られたあたりが、この皇帝が偉大な証なんでしょうね。

こんなにすごいドラマがあったのか！と唸ってしまった。陳道明の皇帝は言葉にならないほど素晴らしい！！清朝が始まってまだ不安定な政局の中、幼い時から聡明で凛とした姿が美しい。数々の大臣たちの陰謀をじっくりと見定め、また、皇帝になってからは子供である皇子達の争いに胸を痛めながら、そして、宝物の皇女を断腸の思いで嫁がせる苦しみ。しかし国を守るため強くなくてはならない。これは深いドラマです。皇帝であるが故、血の繋がった者にさえ厳しい罰を与えねばならないその心の奥底には、やさしさで溢れる愛情があったのだと思う。中国歴代皇帝の中で最も皇帝らしい皇帝であったと今もいわれている。それを演じる陳道明の演技が冴えわたっている！それに大皇太后役のスーチン・ガオワーがまた良い。名優揃いのドラマである。

中国の歴史は世界史で、ちらっと覚えた程度の私。でも、母が見ていたこのドラマを何気なく一緒に見始めたら、止まらない!皇帝の苦しみ、孤独さ、部下に対する疑心暗鬼、皇帝の気高さ、太皇太后の感慨深い教え・・一人の皇帝の一生を見続けるとこんなにまで入り込んでしまうなんて。本当にこんな優秀な皇帝なのに、あまり日本では知名度がないのが不思議。中国の清の時代にとどまらず、中国すべての歴史に興味を持ち始めるきっかけとなりました。

このドラマ、半端ねえ面白さだ。主人公の康熙帝はあまり日本じゃ有名じゃないけど、一番皇帝らしい皇帝といったらこの人でしょ！
主演の陳道明、なんて役者だ！傲慢かつクールで非情な役やらせたらこの人に敵う役者はまずアジアにはいないといっても過言じゃないでしょう。案外やさしい人物とかって誰でもソコソコこなせるもんですから、本当の名優は、視聴者がコイツ憎らしいなあ、死なないかな～、でもカッコイイなーと思わせる悪役の演技をする人だと思います。
主人公の康熙帝は幼年時代はかわいらしく、少年時代は初々しく好人物です。しかし、大人になってからの彼は別人、中華に君臨する帝王となります。話もよくできており、次の回が気になる終わり方を毎回するので中毒になります。２４みたいなもんです。
最後に、中華の皇帝の生涯の手本ともいえる康熙帝に魅了される人が日本全国に増えることを祈っています。

　大河ドラマというに相応しい長篇。康熙帝の全生涯を扱っているが、
ストーリー自体は宮廷内での権力党争、三藩の乱、台湾鎮圧、そして
モンゴルとの決戦へと軸がしっかりしていて、すっきりまとまって
分かりやすい。
　キャラクターが主人公を引き立てる道具に堕しておらず、
それぞれを主人公として無数のサイドストーリーが作れそうな程
、話の奥行きが感じられる。例えば物語のゴッドマザー的な立場の考証太皇太后は、
そのまま前史の主人公としてもいい程の人生が台詞のやりとりから窺える。
　生きた年代記を見ている思いで、止めようと思いながら結局全巻通してみてしまった。
　ヌルハチ、ホンタイジの時代もできれば同じようなドラマがあれば楽しみである。