戦術の基礎を初歩から運用まで詳しく解説する『戦術問答一千題』！
「問答」という形で一種のマニュアルのように問題点が網羅されている。
昭和4年(1929)刊の国会図書館所蔵本を画像のまま復刻

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　　緒言
　戰術學とは、戰鬪に於て如何にして敵を破り勝を制すべきかを攻究する學問である。而して戦術の當否は戰鬪の勝敗に關し、國軍の運命を左右し、延いては國家の盛衰興亡をも支配するやうになるものであるから上は將師より下は一卒に至迄、戰術に關する知識を必要とするは敢て説明を要しない。
　戰鬪は、彼我の状況・地形・天候・氣象等に依り千差萬別窮りない。故に之に臨むや、宜しく現實の状況に適應する如く行動すべきであるが、然も此時に於て炳乎として耀くものは戰術原則である。
　本書は各兵科下士、幹部候補生及少尉候補者諸君の爲に、初級戰術の概要を會得するに必要なる原則、法則及制式を集め、理解を的確ならしめる爲特に之を問答的に記述し、且つ注解を施し、以て其の眞髄の把握を容易ならしめんと試みたものである。而して各兵操典、戰鬪綱要及陣中勤務令を骨幹としたから、これら典令研究の爲の參考となり、或は受驗準備の伴侶ともなる事と信ずる。幸に諸君が修學の一助となるならば、編者の光榮之に過ぐるはない。
　昭和四年二月 編者識

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扉
緒言
目次
第一篇 總説
- 第一章 作戰經過の概要
- 第二章 戰鬪の概念
- - 第一節 戰鬪の目的及戰捷の基礎
- - 第二節 戰鬪の種類
第二篇 各兵種の戰術
- 第一章 歩兵戰術
- - 第一節 性能及隊形
- - 第二節 旅團の戰鬪
- - 第三節 聯隊の戰鬪
- - 第四節 大隊の戰鬪
- - - 其一 要旨
- - - 其二 攻撃
- - - 其三 防禦
- - - 其四 追撃及退却
- - - 其五 夜間攻撃
- - - 其六 夜間防禦
- - - 其七 夜間追撃及退却
- - - 其八 戰車に對する戰鬪
- - 第五節 中隊の戰鬪
- - - 其一 攻撃
- - - - (一) 戰鬪の爲の前進
- - - - (二) 展開及運動
- - - - (三) 豫備隊
- - - - (四) 突撃及敵陣内の攻撃
- - - 其二 防禦
- - - 其三 追撃及退却
- - - 其四 夜間戰鬪
- - - - (一) 攻撃
- - - - (二) 防禦
- - - - (三) 追撃及退却
- - 第六節 小隊の戰鬪
- - - 其一 攻撃
- - - - (一) 戰鬪の爲の前進
- - - - (二) 火線の構成
- - - - (三) 火線の運動及射撃
- - - - (四) 援隊
- - - - (五) 突撃及敵陣内の攻撃
- - - 其二 防禦
- - 第七節 機關銃中隊の戰鬪
- - - 其一 攻撃
- - - 其二 防禦
- - - 其三 追撃及退却
- - - 其四 夜間戰鬪
- - 第八節 歩兵砲隊の戰鬪
- - - 其一 攻撃
- - - 其二 防禦
- - - 其三 追撃及退却
- 第二章 騎兵戰術
- - 第一節 性能及隊形
- - 第二節 戰鬪
- - - 其一 要旨
- - - 其二 攻撃
- - - - (一)接敵
- - - - (二)乘馬戰
- - - - (三)徒歩戰
- - 其三 防禦
- - 其四 追撃及退却
- 第三章 砲兵戰術
- - 第一節 砲兵の性能
- - 第二節 野戰砲兵
- - - 其一 各部隊の特性
- - - 其二 戰鬪
- - - - (一)偵察
- - - - (二）展開及進入
- - - - (三)射撃指揮
- - - - (四)陣地變換
- - 第三節 攻守城重砲兵
- - 第四節 海岸重砲兵 第五節 高射砲兵
- 第四章 工兵戰術
- 第五章 航空兵戰術
- 第六章 輜重兵戰術
第三篇 諸兵連合の戰術
- 第一章 戰鬪指揮
- - 第一節 要則
- - 第二節 諸兵の運用及協同
- - 第三節 戰鬪の爲の捜索及戰鬪間の警戒
- - 第四節 戰鬪間の連絡
- 第二章 攻撃
- - 第一節 要則
- - 第二節 戰鬪の爲の前進
- - 第三節 遭遇戰
- - 第四節 陣地攻撃
- - - 其一 攻撃準備
- - - 其二 攻撃實施
- - 第五節 夜間攻撃
- 第三章 防禦
- - 第一節 要則
- - 第二節 防禦陣地及陣地占領
- - 第三節 防禦戰鬪
- 第四章 追撃及退却
- - 第一節 追撃
- - 第二節 退却
- 第五章 持久戰
- 第六章 騎兵を主體とする諸兵連合の戰鬪
- 第七章 陣地戰及隊陣
- - 第一節 陣地戰
- - - 其一 通則
- - - 其二 攻撃
- - - - (一) 要則
- - - - (二) 攻撃準備
- - - - (三) 攻撃實施
- - - 其三 防禦
- - - - (一) 要則
- - - - (二) 防禦陣地及陣地占領
- - - - (三) 防禦戰鬪
- - 第二節 隊陣
- 第八章 特種の地形に於ける戰鬪
- - 第一節 山地の戰鬪
- - 第二節 河川の戰鬪
- - 第三接 森林及住民地の戰鬪
第四篇 陣中勤務
- 第一章 命令通報報告
- - 第一節 通則
- - 第二節 命令
- - 第三節 通報・報告
- - 第四節 命令・通報・報告の傳達
- - 第五節 文書記述の通則
- 第二章 捜索
- - 第一節 通則
- - 第二節 航空隊を以てする捜索
- - 第三節 騎兵を以てする捜索
- - 第四節 其他の兵種を以てする捜索
- - 第五節 斥候
- 第三章 諜報
- 第四章 警戒
- - 第一節 通則
- - 第二節 行軍間の警戒
- - - 其一 要領
- - - 其二 前衞
- - - 其三 側衞
- - - 其四 後衞
- - 第三節 駐軍間の警戒
- - - 其一 一般の前哨の要領
- - - 其二 行軍より駐軍への轉移
- - - 其三 前哨本隊
- - - 其四 前哨中隊
- - - 其五 小哨
- - - 其六 歩哨
- - - 其七 斥候及巡察
- - - 其八 騎兵の前哨
- - 第四節 戰鬪間の警戒
- 第五章 行軍
- - 第一節 通則
- - 第二節 行軍の部署
- - 第三節 行軍の實施
- 第六章 宿營
- - 第一節 通則
- - 第二節 舍營
- - 第三節 露營
- - 第四節 村落露營
- 第七章 通信
- 第八章 給養及補充
- 第九章 衞生
- - 第一節 人の衞生
- - 第二節 馬匹衞生
- 第十章 兵站
- 第十一章 戰場掃除
- 第十二章 鐵道及船舶輸送
- - 第一節 通則
- - 第二節 鐵道
- - 第三節 船舶
- 第十三章 陣中日誌留守日誌
[附録] 軍隊符號
- 第一章 通則
- 第二章 隊標及畧字
- - 其の一 各兵共通
- - 其の二 歩兵
- - 其の三 騎兵
- - 其の四 野戰砲兵
- - 其の五 工兵
- - 其の六 通信、照明
- - 其の七 航空及防空
- - 其の八 行李、輜重
- - 其の九 警戒及宿營
- - 其の十 作業
奥付